研究課題/領域番号 |
03151055
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
今西 二郎 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (40112510)
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研究分担者 |
西川 克三 金沢医科大学, 医学部, 教授 (10029960)
武田 健 昭和大学, 医学部, 助教授 (80054013)
宮崎 香 横浜市立大学, 木原生物学研究所, 助教授 (70112068)
田中 亮 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (90094383)
鈴木 不二男 大阪大学, 歯科部, 教授 (40028717)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
19,000千円 (直接経費: 19,000千円)
1991年度: 19,000千円 (直接経費: 19,000千円)
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キーワード | 非免疫系 / 抗腫瘍性因子 / TDF / コンドロモジュリン / グリオスタチン / NBCF / TRF / GMF |
研究概要 |
本年度の計画は、非免疫系抗腫瘍性因子をほぼ純品にまで精製することでった。この点に関しては概ね目標は達成できたと思われる。すなわち、軟骨細胞の増殖と分化を制御するコンドロモジュリンー1(ChMー1)、センチニクバエ蛹化時に起きる自己組織の崩壊機構に関連するタンパク質性因子、新生期脳由来抗癌因子、グリア細胞成長因子、グリア細胞増殖抑制因子(GGIF)の一つであるグリオスタチンなどは高度精製が可能となり、一部については遺伝子のクロ-ニングにも成功した。また、ウサギ血清中に存在する増殖抑制因子、腫瘍変性因子についても精製が進み、アミノ酸配列も近い将来決定されるところまで来ている。この中で、ChMー1は2kgのウシ胎児軟骨を出発材料として、アセトン分画、SephacrylSー200カラム・クロマト、ヘパリン・アフィニティ-・クロマト、逆相HPLCなどにより、完全精製することに成功した。ChMー1は、25kdの糖タンパク質で、N末端の28残基とリジルエンドペプチダ-ゼ消化断片の21残基のアミノ酸配列を基にしてウシ胎児骨端軟骨cDNAライブラリ-からChMー1前駆体cDNAをクロ-ニングした。その結果、mRNAは1.7kbであることがわかった。ChMー1前駆体は335残基のアミノ酸からなり、そのC末端部分の121残基が成熟型に相当することも明らかになった。グリオスタチンについては、神経線維腫抽出物を、ブル-トヨパ-ル、DEAEセファセル、ブチルトヨパ-ル、ハイドロキシルアパタイト、MonoQカラムで精製した結果、SDSーPAGEで分子量50kdの単一バンドとして得られた。ゲル濾過法で100kdであったことから、通常ホモダイマ-構造を取っているものと思われた。このようにいくつかの因子について精製はうまくいった。一方、生物学的作用の発現機構については、血管内皮細胞に対する作用、いくつかのシグナル伝達系などについて解析を行ってきた。
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