研究課題/領域番号 |
03151063
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
瀬野 悍二 国立遺伝学研究所, 分子遺伝研究系, 教授 (30076989)
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研究分担者 |
山尾 文明 国立遺伝学研究所, 分子遺伝研究系, 助教授 (10158074)
鮎沢 大 東京大学, 応用微生物研究所, 助教授 (00142109)
安田 秀世 金沢大学, 薬学部, 助教授 (40111554)
松本 邦弘 名古屋大学, 理学部, 教授 (70116375)
辻 秀雄 放射線医学総合研究所, 遺伝研究部, 主任研究官 (40163795)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
1991年度: 14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
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キーワード | 温度感受性変異株 / ユビキチン代謝 / 細胞周期 / 哺乳類培養細胞株 / 出芽酵母 / ユビキチン活性化酵素 / サイクリン蛋白質 / cDNAトランスフェクション |
研究概要 |
ユビキチン活性化酵素E1の温度感受性変異株をマウスFM3A細胞から多数分離した。代表的なE1変異株を出発点にヒトおよびマウスE1cDNAをクロ-ン化し、構造決定した。両蛋白質とも1,058個のアミノ酸をコ-ドし、アミノ酸配列で両者は95%のホモロジ-を示した。各変異株を制限温度下に培養すると細胞周期上違った点で停止した。すなわち、蛋白質のユビキチン化が細胞周期に多岐にわたって関与することを示唆した。E1cDNAによる形質転換効率は変異株によって極端に異なり、概してS期停止型変異株はG2期停止型変異株に比べ形質転換され易い傾向を示した。E1変異株6株を選び、E1コ-ド領域の変異点をPCRーdirect sequencing法で決定したところ、変異点はいずれもアミノ酸置換をもたらし、また、変異点はC末端領域に集中した。しかし、S期停止型株とG2期停止型株との間で変異点領域に有意な規則性は見られなかった。 CHOーK1細胞由来の温度感受性変異株tsTM13は制限温度下にM期後期における染色体の分配と脱凝縮、紡錘体の脱凝縮が起こらない。その際、正常細胞では低下するヒストンH1およびH3のリン酸化が高く維持されたまま、cdc2キナ-ゼも脱リン酸化型のまま高い活性を示した。cdc2キナ-ゼの活性に必要なサイクリンB蛋白質も分解されずに存在した。したがって、本変異株はユビキチン依存分解系の欠損をもつ可能性が示唆された。 出芽酵母のG1期サイクリンがプロテア-ゼによる分解を受けない変異を多コピ-で抑圧する遺伝子HMD1を分離解析した。ホモロジ-検索の結果、G2期特異的サイクリンに見出されるユビキチンによるdestruction boxを有していた。HMD1蛋白質がG1サイクリンを分解するか解析中である。
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