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新しいS100蛋白質ファミリ-の癌細胞における発現とその調節機構

研究課題

研究課題/領域番号 03152060
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関三重大学

研究代表者

田中 利男  三重大学, 医学部, 教授 (00135443)

研究分担者 中谷 中  三重大学, 医学部, 助手 (80237304)
中 充子  三重大学, 医学部, 助手 (10093139)
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1991年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
キーワードカルシウム結合蛋白質 / S100蛋白質 / カルシウムイオン / cDNAクロ-ニング
研究概要

我々が新たに見い出した細胞内カルシウム結合蛋白質であるS100C蛋白質のcDNAクロ-ニングを行い、その全分子構造を明らかにした。このcDNAは、508塩基対より構成されており、そのコ-ドする蛋白質は、99個のアミノ酸よりなり、サブユニットの分子量は11、179ダルトンであった。また、このcDNAを大腸菌にて発現させた蛋白質をブタより精製したS100C蛋白質と比較すると、電気泳動上同位置に泳動され同様の免疫学的交叉反応を示し、カルシウム結合能も同等であり、同一のものと確認された。S100C蛋白質は.一次構造上.EFーhand構造を2個有し、相同性の検索では、カルパクチン軽鎖が41.1%ともっとも高く、次いで、S100α40.9%,S100β37.5%であった。このように、S100蛋白質ファミリ-と高い相同性を示したが、EFーhand構造を除く部分では、新しい分子構造が認められ、新しい分子種であることが明らかとなった。また、各臓器におけるS100C蛋白質の発現をウエスタンブロット、ノザンブロットで解析した結果、肺、腎、次いで心臓、副腎に多く発現していることが示され、従来のS100蛋白質ファミリ-の臓器分布とは異なるパタ-ンを示すことが明らかとなった。さらに、他のS100蛋白質ファミリ-と異なる生化学的特徴を有し、異なる臓器分布を示していることより他のS100蛋白質ファミリ-とは、異なる機序で細胞機能調節に関与すると思われる。また、ポリクロ-ナル抗体によるウエスタンブロットで腫瘍細胞における発現が認められており、がん細胞におけるカルシウム情報伝達機構に関与していることが示唆された。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Ohta,Hisataka: "Molecular cloning and expression of the cDNA coding for a new member of the S100 protein family from porcine cardiac muscle" FEBS. 295. 93-96 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 田中 利男: "細胞内カルシウム結合蛋白質の分子構造と機能" 病態生理. 11. 71-79 (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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