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FPC発症におけるがん遺伝子とガン抑制遺伝子の役割

研究課題

研究課題/領域番号 03152096
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関九州大学

研究代表者

笹月 健彦  九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (50014121)

研究分担者 上川路 信博  九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (90224659)
木村 彰方  九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (60161551)
西村 泰治  九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (10156119)
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
1991年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
キーワードFPC(家族性大腸腺腫症) / 癌遺伝子 / 癌抑制遺伝子 / Kーras遺伝子 / ジ-ンタ-ゲッティング
研究概要

我々はFPCの腺腫および癌を解析した結果、非遺伝性大腸癌と同様に、Kーras遺伝子の点突然変異、第5、17、18染色体のヘテロ接合性の消失、p53遺伝子の点突然変異、DCC遺伝子の発現異常を認め、さらには癌へと進行する過程においては第22染色体のヘテロ接合性の消失が重要であることを示し、FPC患者における大腸癌発症に寄与する少なくとも5個の遺伝的事件を観察した。
これらの観察に基づき、FPCおよび大腸癌発現に必要充分な遺伝的事件とその順序を決定し、発癌の分子機構の解明とそれにのっとった治療法の開発を目的とした。この目的を達成するために、gene targetingの手法を用いて大腸癌細胞株における癌遺伝子、癌抑制遺伝子の破壊と置換、さらにtargeting mouseの作製を計画した。
まず、癌遺伝子、癌抑制遺伝子に点突然変異をもつ大腸癌細胞株に対し、その遺伝子の破壊および置換をするための系を確立し、Kーras遺伝子の ^<13>Gly→ ^<13>Aspの点突然変異、p53遺伝子の ^<241>Ser→ ^<241>Pheの点突然変異、およびDCC遺伝子、cーmyc遺伝子の発現異常などの変異を持つ大腸癌細胞株を対象とした。Kーras遺伝子に変異を持つ細胞株(DLDー1,HCT116,HCT15)を用い、その変異遺伝子を破壊した細胞株をクロ-クングし、細胞形態の変化、およびin vitro,in vivoでの腫瘍特性の消失を認めた。このことよりこれらの細胞株におけるKーras遺伝子の点突然変異の大腸癌発生過程における重要な役割を確認した。さらに、破壊されたKーras遺伝子を再度、点突然変異( ^<12>Gly→ ^<12>Cys)をもつ遺伝子と置換し、腫瘍特性の回復を検討中である。また、これらの親細胞株とKーras遺伝子の破壊されたクロ-ンにおいて、他の癌遺伝子、癌抑制遺伝子の発現等を比較することは、大腸癌発生の分子機構を解明する上で有用であると考えられた。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Sugio,K.,Nakagawara,A.,Sasazuki,T.: "Association of Expression Between N-myc Gene and Major Histocompatibility Complex class I gene in surgically resected human neuroblastoma." Cancer. 67. 1384-1388 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] Shirasawa,S.,Urabe,K.,Yanagawa,Y.,Toshitani,K.,Iwama,T.,Sasazuki,T.: "P53 gene mutations in colorectal tumors from patients with familial polyposis coli." Cancer Reseach. 51. 2874-2878 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 白澤 専二,柳川 右千夫,笹月 健彦: "大腸癌、大腸ポリポ-シス" 癌と科学療法. 18. 14-21 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 白澤 専二,笹月 健彦: "大腸癌におけるp53遺伝" 血液・腫瘍科. 22. 542-549 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 白澤 専二,笹月 健彦: "大腸癌における遺伝子変異" BIOmedica. 6. 311-314 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 利谷 幸治,柳川 右千夫,笹月 健彦: "家族性大腸ポリポ-シスにおける腫瘍発生機構" 日本大腸肛門病会誌. 44. 1200-1205 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 杉尾 賢二,佐々木 雅弘,和気 徳夫,利谷 幸二,笹月 健彦: "染色体遺伝学の進歩と臨床応用" 日本臨床. 49. 2816-2821 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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