研究課題/領域番号 |
03152116
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
高橋 俊雄 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (50079828)
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研究分担者 |
野口 明則 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (00228305)
北村 和也 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (10224966)
山口 俊晴 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (90111327)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1991年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | モノクロ-ナル抗体A7 / ミサイル療法 / 抗癌剤NCS / 大腸癌 / HAMA / キメラ抗体 / ポリエチレングリコ-ル / 肝転移 |
研究概要 |
I.大腸癌に対するモノクロ-ナル抗体A7と抗癌剤ネオカルチノスタチンNCSとの複合体A7ーNCSを、臨床的に大腸癌患者80例に投与しその効果と副作用について検討し以下のような成績が得られた。 (1)大腸癌の術後肝転移19例について、投与後の遠隔成績を追跡したところ、従来の抗癌剤の動注療法より有意に延命効果が認められた。しかし、リピオド-ルに多剤抗癌剤(マイトマイシン、アドリアマイシン、5FV)を懸濁させたFAMーLIPとはほぼ同等の延命効果であった。 (2)A7ーNCSを術前に投与し、大腸癌切除を行った例について、遠隔成績を検討した。全症例については、A7ーNCS投与例、非投与例で差異は認められなかったが、Stage IVでは投与例が長期生存例が多かった。 (3)副作用として、発熱が約半数に認められた他は、重篤なものはなかった。 (4)A7ーNCS投与例にヒト抗マウス抗体HAMAが、lgGクラスで100%、lgMクラスで70%検出され、lgEクラスでは検出されなかった。 II.ミサイル療法を効果的に投与するため、以下の検討を行った。 (1)HAMAの形成されるまでの1週間内に連日A7ーNCSを行い、副作用なく大量のA7ーNCSの投与が可能であった。 (2)モノクロ-ナル抗体A7のヒト・マウスキメラ抗体を遺伝子組変え操作により作製することに成功した。本抗体の反応性はマウスモノクロ-ナル抗体とほぼ同様であった。 (3)キメラA7とネオカルチノスタチンとの複合体chA7ーNCSの作製に成功した。 (4)A7とポリエチレングリコ-ルの複合体はHAMAの産生を減ずる。
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