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子宮体癌における複合糖質の発現異常に基づく新たな診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 03152119
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

野澤 志朗  慶應義塾大学, 医学部, 教授 (90051557)

研究分担者 小林 陽一  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90205493)
塚崎 克己  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (40118972)
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1991年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
キーワード複合糖質 / 糖脂質 / スルファチド / セラミド / フィトスフィンゴシン / モノクロ-ナル抗体MSNー1 / CA54 / 61
研究概要

子宮体癌(以下体癌と略)は近年増加している疾患であり、老人保健法の基にそのスクリ-ニングには現在細胞診が用いられている。しかし体癌は腺癌であるため細胞診断に苦慮する場合も少なくないため、細胞診断を補助するような新たな診断法の開発が望まれてきた。我々は数年来体癌由来培養細胞を免疫原として独自に作成したモノクロ-ナル抗体MSNー1(主として血液型ルイスb型糖鎖を認識)を用い新たな体癌の補助診断法の開発を試み、フロ-サイトメトリ-等に応用してきたが、本研究では臨床応用を志向しさらに簡便な方法の開発を目的として、以下に示すような新たな知見を得た。
正常体内膜細胞と体癌細胞におけるMSNー1認識抗原を抗原抗体反応により定量的に測定する新しい診断法(endometrial cellーEIA:EmCーEIA)の開発に成功した。細胞診検体と同様の方法で子宮腔内より採取した細胞をマイクロタイタ-プレ-トに乾燥固定させ、MSNー1を第1抗体とした酵素綿疫測定法により吸光度を測定した。この際、細胞の蛋白量と相関を認めるアクチンの量を測定し、MSNー1を用いた場合の吸光度を、抗アクチン抗体を用いた場合の吸光度で割った値を判定値とし、この判定値をMSNー1認識抗原量とした。実際の臨床検体を用いた測定の結果、正常体内膜症例における判定値の平均は1.23で、mean+2SDをカットオフ値とすると陽性率は4.5%であった。また、内膜増殖症症例の平均判定値は1.74、陽性率は23.1%、体癌症例での平均判定値は9.24、陽性率は70.1%であった。すなわち、陽性率は正常体内膜、内膜増殖症、体癌と病変に進行に伴って増加し、その判定値は内膜増殖症では正常体内膜とあまり差を認めなかったのに対し、体癌では正常体内膜の約8倍と高い値を示した。以上のように、本法は正常体内膜と体癌との鑑別に有用であることが判明し、新たなスクリ-ニング法としての将来性が期待された。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 野澤 志朗: "腫瘍マ-カ-の現況と将来" 日本産科婦人科学会雑誌. 48(8). 883-889 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 塚崎 克己: "子宮体癌の新しい補助診断法(EmCーEIA法)の開発" 第50回日本癌学会総会記事. 333 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 塚崎 克己: "子宮体癌の発生に伴う複合糖質の発現異常とその臨床へのフィ-ドバック" 病理と臨床 別冊「腫瘍鑑別診断アトラス・子宮体部」. (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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