研究課題/領域番号 |
03152135
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | (財)癌研究会 |
研究代表者 |
塚越 茂 (財)癌研究会, 癌化学療法センター, 副所長 (60085644)
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研究分担者 |
矢守 隆夫 (財)癌研究会, 癌化学療法センター・基礎部, 研究員 (60200854)
稲葉 実 (財)癌研究会, 癌化学療法センター・基礎部, 主任研究員 (60085636)
鶴尾 隆 東京大学, 応用微生物研究所, 教授 (00012667)
田代 田鶴子 (財)癌研究会, 癌化学療法センター・基礎部, 研究員 (50085635)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
24,000千円 (直接経費: 24,000千円)
1991年度: 24,000千円 (直接経費: 24,000千円)
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キーワード | 制がん剤 / ラ・ダム・スクリ-ニング / P388白血病 / KB細胞 / ヒト胃癌細胞 |
研究概要 |
新しい制癌剤の開発に当たって最も強く望まれるのは、現在有効な薬のほとんどない結腸癌、腎臓癌などいわゆる難治性の癌の治療薬である。このような薬は既存の制癌剤とは全く異なる構造を有している可能性が高い。本研究ではこの目的にかなう薬の選別方法としてランダム・スクリ-ニングによることとし、日本国内の研究機関より制癌性について未検定の物質を収集してその活性の検定を実施した。対象とする物質は合成物、天然物由来の別を問わず、また医薬品以外を目的とした物質も含めた。本年中に収集したのは合成物291個、天然物70個で合計361個であり、提供者は大学、研究所、民間企業など合わせて27施設であった。活性の検定にはマウス白血病P388を主として用い、動物に対する延命効果で256検体を評価した。合成物は224個の内73個、天然物は32個中1個が延命立率(T/C)120または130%以上で有効となった。総検体数に対する有効率は20%であった。動物実験に供し得ない微量検体64個についてはヒト癌由来KB培養細胞によりin vitroで検定し、37個が50%増殖抑制濃度4μg/ml以下で有効と判定された。そのほかヒト胃癌培養細胞5系を用い、やはりin vitroで122検体の増殖抑制効果も検定した。今年度より検定はSRB法に変更している。制癌性の検定はすべて無償で行い、検定結果は速やかに提供者に報告した。特許等の関係もあるので少なくとも1年以上は公表はしない。但し、同様の仕事に携わる研究者に対する情報提供のため、約2年後には提供者の同意を得て結果を雑誌「癌と化学療法」に掲載しており、本年度は第5報は刊行した。尚、独自の動物実験施設を有する研究機関には要請に応じてP388を始め、スクリ-ニングに使用する腫瘍株を分与しており、今年度は77件に達した。
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