研究課題/領域番号 |
03152140
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
相沢 慎一 理化学研究所, 分子腫瘍学研究室, 副主任研究員 (60073011)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1991年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | cーfyn / チロシンキナ-ゼ / srcファミリ- / ES細胞 / 相同組換え / 遺伝子欠質マウス / 神経発生 / LacZ |
研究概要 |
非レセプタ-型チロシンリン酸化酵素は脊椎動物に特徴的で、細胞膜内側で細胞外からの情報伝達に重要な働きをし、このファミ-リ-に属する一連の遺伝子は哺乳動物胚発生・個体形成過程でそれぞれ特有な細胞の増殖と分化に関与していると推測され、プロト型オンコジンの本来の機能を明らかにすることはまた、これら遺伝子による癌発症の機序を理解するためにも必須である。マウス4日胚より培養される胚性未分化細胞を用いる相同組換えによりまずcーfyn遺伝子について、遺伝子欠損マウスを作成し機能解析を試みた。開発したジフテリア毒素遺伝子を用いるネガティブ選別法により効率良く相同組換え体が単離出来、また、新たに確立したTT2 ES細胞を用いて変異ES細胞由来の子孫マウスを効率よく得ることが出来きた。作成した変異マウスではcーfyn遺伝子のSH及びキナ-ゼ領域がLacZ遺伝子と置き換えられ、LacZがcーfynの特異領域との融合蛋白としてcーfynの代わりに発現する。変異マウスを用いてcーfynの神経発生過程での特異的発現が明かとなり、またホモ変異胚で神経発生の異常などが認められた。神経機能・免疫機能の異常などについて引き続き解析中であるが、cskなど他のチロシンキナ-ゼヘテロ欠損マウス作成も順調に進んでおり、一連の変異マウス作成によりチロシンキナ-ゼシンキナ-ゼ群遺伝子の哺乳動物発生・個体形成における役割を明らかに出来るものと期待される。
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