研究課題/領域番号 |
03152153
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 愛知県がんセンター |
研究代表者 |
小幡 裕一 愛知県がんセンター研究所, 免疫学部, 室長 (30177290)
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研究分担者 |
田口 修 愛知県がんセンター研究所, 病理学第二部, 主任研究員 (00142167)
高橋 利忠 愛知県がんセンター研究所, 副所長 (00124529)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1991年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | TL抗原 / 遺伝子導入マウス / T細胞 / 分化異常 / γδT細胞 / リンパ腫 |
研究概要 |
Tリンパ腫の発生機序、胸腺T細胞の分化機構、宿主免疫の抗腫瘍能を解明するために、マウスTL(胸腺・白血病)抗原をモデルとして、分子から個体レベルまでの総合的解析を行っている。本研究では、TL遺伝子導入マウスに観察されたT細胞分化異常、免疫不全並びにγδTリンパ腫の発生機序を明らかにすることを試みた。 1。T細胞分化異常並びに免疫不全:正常胸腺で発現可能なTL遺伝子、Tla^aー3を導入したマウスの1系統は、胸腺T細胞の分化異常を示し、重要な分化過程であるCD4^+CD8^+期に属する胸腺T細胞が生後3週齢で消失する。この結果、本系の細胞分化は、主流であるαβ経路には進めず、CD4^-CD8^-から直接分化できるγδ経路へと偏向する。この分化異常の原因は、本来とは異なる細胞群で導入TL遺伝子が大量に発現するためであると考えられ、TL抗原が正常胸腺分化においてもなんらかの機能を持つことが示唆された。さらに本系マウスではT細胞の免疫機能が低下していることが、羊赤血球に対する抗体産生能等の各種の検索により示された。 2.γδTリンパ腫:分化異常により増加したγδT細胞、特にVγ2を使用する細胞が癌化のタ-ゲットであることが、細胞表面抗原の検索並びにT細胞レセプタ-遺伝子の構造と発現の検索により明らかとなった。さらに、γδT細胞の癌化には、多段階の遺伝的変異が関与していることが明らかとなった。つまり、cーmycの発現増大が発症前の2ヶ月齢の胸腺細胞で既に起きており、加えてpimー1の発現増大も70%以上のリンパ腫で認められた。さらに、レトロウイルスの新たな染色体座への挿入も約20%の腫瘍で観察され、挿入部位での未知の遺伝子の活性化も発癌に関与している可能性が示された。
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