研究課題/領域番号 |
03201121
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
福岡 捷二 東京工業大学, 工学部, 助教授 (30016472)
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研究分担者 |
成田 彰次 (財)日本不動産研究所, コンサルタンツ部, 主任研究員
清治 真人 (財)国土開発技術研究センター, 調査一部, 次長
吉本 俊裕 建設省土木研究所, 河川部, 室長
吉川 秀夫 早稲田大学, 理工学部, 教授 (10016230)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1991年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | 破堤 / 氾濫 / 密集市街地 / 模型実験 / 都市防災計画 / 耐水都市 / ス-パ-堤防 |
研究概要 |
既成市街地は、密集家屋とその間を網目のように連なる道路群で特徴づけられる。このような既成市街地を貫流する河川の堤防が破堤した場合には、氾濫水は道路を勢い良く流下して行く。このような流域の氾濫水の挙動を精度よく見積もることは、氾濫時の情報の伝達、避難を確実にするために特に重要である。 本研究では、浅川氾濫流域の1/100模型を製作し、破堤による氾濫水の水深分布、流速分布、水面勾配、流量分布の測定を行い氾濫水がどのように流下形態をとるかを明らかにしている。この実験結果より、被害を少なくする道路の構造と配置、道路沿い家屋の構造と配列、危機管理用施設の設置など耐水都市づくりの立場から提案している。 さらに、氾濫域における下水道の役割、内水排水ポンプ場の設置位置などが氾濫水の挙動及び被害軽減にどのような影響を及ぼすかを単純な計算モデルで明らかにしている。また、現在の地下ライフラインの設置状況と氾濫時の安全性の検討、地下構造物の設置状況と被災の関係を多摩川の川崎市街を対象に検討し、明らかにした。 さらに、密集市街地の耐水街づくりの知見を、河川沿いの都市再開発事業と一体的に行うス-パ-堤防上の街づくりに応用した。ス-パ-堤防は、超過洪水時に堤防上の越流を許容させながら、治水上、環境上優れた街づくりを狙いとしているところから、ス-パ-堤防上の道路の構造と配置、樹林帯と公園の配置、建物群の構造と配列など越流時の被害の小さい街づくりの提案を行っている。 今後は、収集した各種情報、模型実験の知見、計算シミュレ-ション手法を総合して、氾濫被害の少ない耐水都市の提案を行う。
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