研究分担者 |
大場 孝信 上越教育大学, 学校教育学部, 助手 (30194278)
公文 富士夫 信州大学, 理学部, 助教授 (60161717)
酒井 潤一 信州大学, 理学部, 教授 (30020663)
山口 佳昭 信州大学, 理学部, 助教授 (50144689)
山田 哲雄 信州大学, 理学部, 教授 (30020647)
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研究概要 |
八ヶ岳の韮崎岩屑なだれ堆積物と妙高火山の大規模崩壊堆積物について研究を行った。 A 八ヶ岳韮崎岩屑なだれ堆積物の側方岩相変化と発生源の不整合 側方岩相変化:山梨県韮崎市から,釜無川沿いに国堺橋までの22Km間における岩相変化を,63地点で,岩塊相・基地相の量比,単独岩塊の粒径別個数の2画から検討した。 ア)基地相の割合は50ー100%に達するのが一般的であるが,岩屑なだれがかつての釜無川と塩川の合流点付近から下流の,峡谷に流入したあたりで特に変動が大きい。同時にその付近では岩塊相が目立ち,単独岩塊数も下流側へ増える。この事実は,岩屑なだれの岩相変化が古地形の影響を強く受けたことを示す。 イ)八ヶ岳の山頂部に近い古杣川と高川の源流部で,韮崎岩屑なだれの発生に関連した大きな不整合を確認した。韮崎岩屑なだれの発生は,権現岳形成後,三つ頭溶岩流出前である。 B 妙高火山の大規模崩壊堆積物 体積0.1Km^3以上の岩屑流堆積物7枚の特徴を比較検討した。 ア)(落差)/(流走距離)比からみて,日本の平均的なものである。 イ)4世代火山としての妙高の形成史からみて,いずれも各世代の後半ー活動休止期に発生している。 ウ)中でも4世代目の火山の旺盛な活動期の発生頻度が高い。 エ)妙高火山群の10火山体では,少くとも8火山で岩屑流が発生しており,今日知られている限り,もっとも頻度が高い。
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