研究分担者 |
中川 一 京都大学, 防災研究所, 助教授 (80144393)
岡田 憲夫 京都大学, 防災研究所, 教授 (00026296)
高橋 和雄 長崎大学, 工学部, 助教授 (30039680)
藤田 裕一郎 京都大学, 防災研究所, 助教授 (90027285)
沖村 孝 神戸大学, 工学部, 助教授 (50031125)
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研究概要 |
1.傾斜都市域の洪水・土砂災害の実態と社会経済的インパクトの分析に関して,神戸地区の被害を地理情報システムに入力し,土地利用条件とのオ-バ-レイを可能にした。被害の社会経済的影響度の一般的計量化の手法について,長崎災害を例として,産業連関分析を行った。 2.洪水・土砂流出の極値と生起頻度に関して,降雨予測誤差とリ-ドタイムの関係,表層崩壊規模の推定法,および,自然ダムの決壊による洪水規模の推定法を与えた。 3.洪水・土砂氾濫の発生予測と対策の効果に関して,山間河道の護岸被災に関連する作用力の評価法を示した。また,流木の流送機構の水理学的な解明を目的に,流木と流路底面・側面,および,流木間の相互干渉を評価する方法を検討した。 4.市街地における氾濫水の流動,土砂堆積および被害予測に関して,流木群の氾濫の際の運動のシミュレ-ション法を提案し,実験によって検証した。氾濫流の挙動の実験計測に関連して,高速ビデオシステムを用いる方法を開発した。 5.都市災害の時系列的展開と災害復旧の戦略に関して,長崎災害後復興の方策として提唱された防災都市構想の実施度の追跡を行った。また,雲仙普賢岳の火山活動に伴う警戒区域設定によって立ち入りが禁止された区域内の都市システムの管理法を調査した。 6.水害に強い都市システムのあり方と評価に関して,浸水時の避難に要した時間を実例についてアンケ-ト調査し,水中歩行実験と比較した。また,都市開発計画における防災システムの組み入れについて,ゲ-ム理論を用いた評価法を提案した。
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