研究課題/領域番号 |
03201226
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山田 善一 京都大学, 工学部, 教授 (60025856)
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研究分担者 |
伊津野 和行 京都大学, 工学部, 助手 (90168328)
杉戸 真太 京都大学, 工学部, 助手 (60115863)
小林 正美 京都大学, 工学部, 講師 (50109021)
古田 均 京都大学, 工学部, 助教授 (70109031)
家村 浩和 京都大学, 工学部, 助教授 (10026362)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1991年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | 地震防災 / ライフライン / 震後復旧 / 震害の勇互連関 / エキスパ-トシステム / 都市基盤施設 / 復旧支援システム / 地震被害 |
研究概要 |
本研究では、まず復旧支援システムに関して、現場技術者が行う震後対策の意志決定支援を目的として、コンピュ-タ-に専門家の知識を蓄積し、地震により被害を受けた道路施設の被災度判定及び復旧工法選定を指示するエキスパ-トシステムの開発を試みた。さらにプログラムの改良が容易というエキスパ-トシステムの特徴に着目して、本システムを1990年のフィリピン地震により被災した土木構造物に適用し、実際の復旧作業と比較検討をすることで、より実用性のあるシステムへと改良を試みた。その結果、エキスパ-トシステムの有効性、内容変更の重要性が示され、実際の使用に堪え得ることが明らかにされた。 次に震害の相互連関に関して、1989年ロマ・プリエタ地震をモデルケ-スに選び、地震時におけるライフラインシステム相互の被害相関の特徴を検討するため調査研究を行った。まず、各ライフラインシステムの地震時被害などを時間の経過に添って取りまとめ、ライフラインシステム相互の被害連関を具体的に取り出した。その結果、地震直後では「火災を一刻も早く消火すること」「情報伝達網を確保すること」「電気に依存する緊急的な施設は非常電源の信頼性を高めること」「ガス栓の開閉に関する知識の向上」などが、生活面では「飲料水の確保」が、復旧面では「道路交通網の確保」が重要であることが判明した。 大都市の実地震被害を直接ケ-ススタディにしたことにより、次のような今後の都市防災への教訓を得ることができた。1.補強、特に老朽化対策のための予算化の必要性。2.緊急時対応のための教育・訓練などの必要性。3.緊急時の情報管理に関して、衛生通信網などの完備、時間のかかる階層的管理機構よりも並列処理型意志決定システムの必要性。4.進化する都市震害の予見と対策の必要性。
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