研究課題/領域番号 |
03201238
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 八代工業高等専門学校 |
研究代表者 |
渕田 邦彦 八代工業高等専門学校, 土木建築工学科, 講師 (80124155)
|
研究期間 (年度) |
1991
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1991年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | 共同溝 / 地震応答解析 / すべり / 弾性床上のはり / 地盤ばね / 継手 / 液状化 |
研究概要 |
本研究は、共同溝の地震時挙動特性を明らかにするとともに、その耐震設計のための終局耐力に関する基礎資料の蓄積を目的としている。 まず最初に、共同溝本体一継手系を連続した一様なはりに等価化し、軸方向・軸直角方向の運動について、両端構造物の挙動を境界条件として、軸方向のすべりを考慮した解析的な近似解を導いた。さらに共同溝内部の管路を多質点系でモデル化し、内部管路の解析も行った。数値計算の結果、共同溝両端の構造物が滑動や沈下など共同溝と大きな挙動差を生じる場合は共同溝の地震時ひずみは両端部付近に集中しやすいこと、軸方向すべりが生じると共同溝や内部管路のひずみが低下すること、共同溝の内部管路は共同溝によって地震外力から保護されること、などを確認した。次に共同溝の継手を伸縮および回転ばねでモデル化し、共同溝一継手系を弾性床上のはりと見なして、地盤変位が地盤ばねを介して強制的に作用する場合の挙動を、伝達マトリクス法より解析した。その結果、軸方向の継手剛性が小さいと共同溝の軸方向応力は低減するが、回転ばね剛性を軟らかしくても共同溝の曲げ応力やせん断応力はそれほど低減しないこと、断面寸法の大きいほど共同溝断面の応力が低下するが、その効果はそれほど顕著ではないこと、などが判明した。さらに上記の解析における地盤ばねと入力変位とを、それぞれ液状化地盤における地盤ばねおよび側方流動や浮力などの外力に置き換えて、液状化時挙動までをも含めた共同溝の解析を行った。地盤ばねと側方流動変位の両パラメ-タは埋設管における実験結果などを参考に決定した。数値計算より、共同溝断面の応力は、液状化/非液状化の境界付近に集中しやすいこと、コンクリ-トの応力は許容範囲に納まるが、鉄筋の応力は許容応力を大きく上廻り、鉄筋量の増加だけでは液状化時の側方変位に抗しきれないこと、などの結果を得た。
|