研究課題/領域番号 |
03202108
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
児玉 徹 東京大学, 農学部, 教授 (30011901)
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研究分担者 |
矢木 修身 国立環境研, 水質土壌環境部, 室長 (40132865)
高木 正道 東京大学, 農学部, 教授 (50018339)
諸星 紀幸 東京農工大学, 農学部, 教授 (30015078)
浄原 法蔵 岡山理科大学, 工学部, 教授 (50068904)
青木 健次 神戸大学, 農学部, 助教授 (60031225)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
15,800千円 (直接経費: 15,800千円)
1991年度: 15,800千円 (直接経費: 15,800千円)
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キーワード | 組換え微生物 / DNA塩基配列 / 脱塩素酵素遺伝子 / βーエ-テラ-ゼ / シュ-ドモナス / ポリ塩化ビフェニル / PCR法 / γーBHC分解菌 |
研究概要 |
本研究は、多種の環境汚染物質を分解する酵素の遺伝子DNAの単離・解析を進めるグル-プ、構造解析の知見をもとに高い発現能をもつ組換え体を育成するグル-プ、遺伝子増幅法などにより微生物の環境中での挙動をモニタリングするグル-プが効率的に組合された形で進められており、今年度の成果は次の通りである。1.分解酵素遺伝子の単離と構造解析:青木は含窒素芳香族ハロゲン化合物クロロアニリン分解におけるkey酵素、カテコ-ルジオキシゲナ-ゼを多量精製し、その部分アミノ酸配列を決定、遺伝子のクロ-ン化を進めている。浄原は2,4,6ートリクロロフェノ-ル分解菌の変異株から初発脱塩素酵素遺伝子を含む断片を得て、DNAの解析を行なっている。2.高分解能をもつ組換え体の育成:諸星はリグニン主要単位結合の分解資化菌、Pseudomonas paucimobilisの生成するβーエ-テラ-ゼ遺伝子を大腸菌で発現させ、同一の酵素を生成させた。高木はPCB分離菌Pseudomonas sp.の遺伝子の塩基配列の決定により、類似遺伝子を組合わせて新規の分解微生物を構築出来る可能性を示した。児玉は1ークロロブタン資化菌であるRhodococcus sp.から2種の脱ハロゲン酵素遺伝子を得て塩基配列の決定を行ない、それらを用いて基質特異性の拡張を試みた。3.環境中におけるモニタリングと動態解析:松本はγーBHC分解菌をモデルとして、そのBHC共存の有無などの条件の差による増殖、死滅状態を解析し、土着菌の生残部位を明らかにした。遠藤はダブルPCR法とMPN法を組み合わせる手法を開発し、生菌測定より10倍高い効率で組換えDNAそのものを定量的に把握することに成功した。矢木は水銀化合物分解遺伝子を付与したPseudomonas属菌の土壌中での生残性を追跡し、環境により多少の差はあるが組換え体は約100日で検出されなくなり、他の微生物への影響がないことを示した。
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