研究課題/領域番号 |
03202122
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
北田 敏廣 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (40093231)
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研究分担者 |
植田 洋匡 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (70026186)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1991年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 酸性雪モデル / 大気応染物質輸送反応モデル / 長距離輸送 / 硫酸塩 / 硝酸塩 |
研究概要 |
西高東低の冬型気圧配置の下で、大陸の冷気が暖かい日本海上を吹走するとき生成する雪雲に伴って大陸起源の汚染質がどの程度酸性物質に変換され得るかを過去2年間調べたもののまとめを述べる。Rutledge & Hobbs(1984)が寒冷前線に伴う狭い幅の雨域を解析するのに用いた雲物理モデルと我々の開発した酸性雨/酸性雪モデルを結合し、対流セルの存在を仮定した二次元領域を日本海上を移動する空気に塊に見立てて、降雪の生成と酸性物質の生成・輸送を同時に数値的に解析した。午前8時まで12時間分のシミュレ-ションを雲なしの場合(ケ-スD0)と雲生成を伴う場合(ケ-スD1)について行った。得られた結果の一部は以下のようである。(1)濃度分布:雲水の中で化学的に生成しない物質であっても、雲が生じ降雪があることによってその鉛直濃度分布が大きく変わる。例えば、気相のHNO_3濃度の鉛直分布は、雲、降雪のある場合の方(D1)がむしろ雲なし(D0)に較べて雲底より下層で高濃度となる。気体ないし粒子のHNO_3(NO_3^ー)が雲に取り込まれ、雲粒子が成長して生じる雪によって下層に戻され、さらに雪の蒸発とともに再び気相にもどる過程のためと考えられる。液相生成もするSO_4^ーについても、むろん同じであって、例えば計算開始12時間後の午後8時にはdryーSO_4^ーのほとんどが雲層の存在する高度1.6km程度以下に存在している。すなわち、本研究で対象としたような弱い対流雲の生成する場合には、汚染物質が雲層の下にトラップされる可能性を示す。(2)SO_2→SO_4^ー酸化速度:12時間分の領域一時間平均的なSO_2→CO_4^ー生成速度は、雲なしの場合k=0.0125h^<ー1>、雲ありの場合K=0.0156h^<ー1>となり、雲生成がある場合、生成速度が約25%増となった。この増加をもたらした雲水相のS(IV)酸化化学反応の寄与率は、H_2O_2によるものが77.4%,0_2(Fe^<3+>.Mn^<2+>触媒)が21.1%.O_3が1.5%であった。
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