研究課題/領域番号 |
03202136
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
宮本 博司 徳島大学, 医学部, 教授 (50088514)
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研究分担者 |
吉川 勲 長崎大学, 医学部, 助教授 (80039528)
山口 益弘 横浜国立大学, 工学部, 教授 (10018046)
東 照正 大阪大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (80116087)
谷本 能文 広島大学, 理学部, 助教授 (10110743)
上野 照剛 九州大学, 工学部, 教授 (00037988)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
14,500千円 (直接経費: 14,500千円)
1991年度: 14,500千円 (直接経費: 14,500千円)
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キーワード | ビラジカル / 細胞増殖 / 磁気刺激 / 磁場配向 / 心臓 / 皮質運動領 / 膜輸送 / 突然変異 |
研究概要 |
本研究班は広領域に亘る分野の8名により、学際的研究を実施した。本年度は計画2年度として、本格的な研究を行った。以下、研究者別に成果を列記すると、(1)生体内酸化還元反応に関係する物質の光化学反応に関係する磁場効果について、メチレン鎖末端間反応に伴う分子内反応から生成される中性、イオン性の3重項ビラジカルが超微細機構と緩和機構に基づいて磁場の影響を受け、延命することを見つけた。(2)磁場配向が細胞膜の異方性に基づくと予想し、赤血球の全脂質量と脂質分子量などから脂質二重層の反磁性帯磁率の異方性Δχを実測し、赤血球の異方性を推定することによって、膜脂質が磁場配向に重要な役割を果たしていることを見つけた。(3)培養HeLa細胞の1価陽イオン膜輸送に及ぼす影響について調べ、3秒間隔の間欠磁場(下限0.07または0.35Tと上限1.7または2.0T)を2時間作用させるとウワバイン感受性の成分が阻害されることを見つけた。交流電磁場がマウス骨芽細胞の増殖・分化に及ぼす影響について、電流と磁場の効果を別々に調べた。周波数63Hzで10μAと32Hzで100μAでの電流の影響は認められなかったが、63Hzで3mTの交流磁場はアルカリフォスファタ-ゼ活性よりみた細胞の分化を促進した。しかし、培養時間に伴う細胞数の変化には影響しなかった。32Hzで3mTの場合は細胞増殖も分化も共に影響されなかった。(4)キイロショウジョウバエ体細胞の2種の突然変異検出系を用いて、DNA修復過程での8T静磁場の影響を調べた。アルキル化物質によるDNA障害群も磁場単独作用群も共に非曝磁群と比べ有意の差は認めなかった。(5)脳・脊髄の局所的磁気刺激が可能である刺激電流の方向は支配筋の誘発筋電図の振幅に関係があることを見つけ、台形波の磁場刺激は台形の平坦部が短いとき興奮性が増大する機構を解明した。(6)コイル内側縁で充電電圧が2KVの強パルス磁場発生装置で犬の心臓をT波に同期して磁気刺激すると、刺激直後の1拍が脱落することを見つけた。
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