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内湾・河口域におけるリンの生態学的制御に関する基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 03202215
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京水産大学

研究代表者

鎌谷 明善  東京水産大学, 水産学部, 教授 (30017032)

研究分担者 前田 勝  東京水産大学, 水産学部, 助教授 (40017083)
研究期間 (年度) 1989 – 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1991年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード堆積物 / 無機態リン / 易溶性リン / 分画
研究概要

前年度に引続き,東京湾表層堆積物とリンの標準化合物を用いて,Change & Jackson法の精度(再現性と添加した化合物中のリンの各分画への分配)について基礎的な検討を行った。ついで同法を東京湾と珠江河口域(中国)の表層堆積物に適用し,各種無機態リン濃度を測定した。
本法による同一試料の繰り返し分析の再現性は,各種無機態リンについて変動係数にして0.6〜3.2%と非常によかった。しかし,添加した標準化合物の各分画への分配については,FeーP及びCaーPの90%以上が予想される分画で検出されるのに対し,AlーPはその割合が75%前後と低く,かなりの部分がFeーPとして検出されていた。この点は今後さらに改良する必要がある。
東京湾及び珠江河口域の堆積物中の各種無機態リンの濃度範囲は次のようであった;AlーP:0.31〜2.43,FeーP:0.26〜5.69,CaーP:2.16〜6.89μg g^<-1>。また,堆積物中の易溶性リンの割合は平均的にみて45%程度であった。東京湾の場合,1M HCIと冷1M NaOHによって抽出される有機態リンが総リンの約10%を占めるので,堆積物中のリンの約55%が生物生産過程へ移行する可能性を持つと考えられた。個々の無機態リンについては,多くの場合,両水域でCaーPが最も高濃度で含まれていたが,FeーPが最大の割合を占める場合もあった。CaーPとFeーPが堆積物に占める割合につい て平均的にみると両水域の間で差があった。珠江河口域ではCaーPの割合が東京湾に比べて大きく,しかも抽出総濃度の80%以上を占める試料が15測点中4例あった。一方,FeーPの割合は東京湾が珠江河口域に比べ大きかった。これらの差は両水域における人間活動,流入無機物質(鉱物組成),堆積環境等の違いを反映しているものと考えられる。これらの点については,今後検討してゆく。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] S.Sakano and A.Kamatani: "Determination of dissolved nucleic acids in seawater by the fluorescence dye, ethidium bromide." Marine Chemistry. (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] M.Suzumura and A.Kamatani: "Extraction and determination of inositol isomers in marine sediments from Tokyo Bay." Geochimica et Cosmochimica Acta.

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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