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本邦を通過する酸性大気質の収支

研究課題

研究課題/領域番号 03202220
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関名古屋大学

研究代表者

金森 悟  名古屋大学, 水圏科学研究所, 教授 (00022541)

研究分担者 金森 暢子  名古屋大学, 水圏科学研究所, 助教授 (70022572)
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1991年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード酸性大気質の収支 / 全降下量 / 大気エアロゾル濃度 / 酸性ガス濃度 / 本邦を通過する酸性大気
研究概要

本邦を通過する酸性大気質の収支を、冬期に敦賀ー関ケ原ー桑名と通過する卓越風を利用して明らかにする事を目的とした。
本研究では、卓越した北風を仮定しているが、1991年は12月になって連続した北風が吹くようになった。従って、観測は現在も継続中であり研究はまだ完了してはいない。しかし、10ー11月と11ー12月を比較すると少し状況が変化していることがわかる。それで測定結果を上記の2期間に分けて考察する。
全降下物中のNO_3^-およびexSO_4^<2->は、日本海海岸から内陸に向かって減少し、10ー11月では60ー80Kmでほぼ最低値に達し、その後増加する。11ー12月では北風の勢力が増大し更に内陸に達し、殆ど日本列島を横断する。これに対して大気エアロゾルおよび酸性ガス中の窒素および硫黄化合物は、内陸に向かって一方的に増加する。ただし日本海海岸では、大気エアロゾルおよび酸性ガスの濃度は低い。以上の結果に基づいて以下の結論に達する。
1)北風に運ばれて日本海側から本邦に達する空気は、主として大気エアロゾルの形で酸性大気質を含み、陸上に達してからは、10ー11月では内陸に向かって約60ー80Km進む間に乾性または湿性降下物として陸上に沈降する。この量が中国、韓国等から本邦に達する酸性物質のほぼ全量にあたると考えられる。11ー12月では殆ど本邦を横断する。
2)空気が陸上に達した後は、陸起源のガス状酸性物質が加わり、時間と共に濃度が増加し、従ってそれから生じる大気エアロゾル濃度も時間と共に増加する。これらの大部分は南下して太平洋上に流出すると考えられる。
3)10ー11月から11ー12月になるのに伴って、北風の勢力が増大し、一般に酸性大気質の輸送が活発になる。
4)名古屋における酸性大気質の高濃度は人間活動による大気汚染の結果と考えられ、その影響はガス状の酸性大気質において特に著しい。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書

URL: 

公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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