研究課題/領域番号 |
03202236
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
藤原 祺多夫 広島大学, 総合科学部, 教授 (90090521)
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研究分担者 |
平田 静子 工業技術院, 中国工業技術試験所, 主任研究員
林 七雄 広島大学, 総合科学部, 教授 (60033841)
坪田 博行 広島大学, 総合科学部, 教授 (70013555)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 硫化カルボニル / 光化学反応 / 大気 / 温室効果 / 硫黄化合物 / 河川水 / 日照 / 瀬戸内海 |
研究概要 |
カルボニルスルフィド(以下COSと略)は対流圏大気に含まれる含硫気体の内では最も高濃度であり、かつ滞留時間も長く微量温室効果気体と考えられるが、その発生の実態はほとんど把握されていない。従来海洋はCOSのsinkと考えられてきたが、日照に誘導される光化学過程での発生を確認し、海洋がCOSのcourceともなっていることを実証することが、本研究の目的である。 昨年度でほぼ大気中のCOSの測定法は確立したので、実験法の検討としては、主として海水中のCOSの発生状況を測定する方法を検討した。大気については昨年度にひき続き、広島湾太田川河口域での測定を行った。海面直上では夏期においてCOS濃度と日照量は良く対応しており、特に干潟が露れている時には高い濃度を測定した。すなわち沿岸域での干潮時の干潟での光分解によるCOSの発生は、海面からの発生に較べて特に大きい。一方同時期に広島市中心部の大気を測定してみると、日照に関係なく、朝夕の交通量の増加時にCOS濃度の増加が認められるが、河口域に比較して1/10程度であった。以上の結果は大気中のCOSについて自動車廃ガスの寄与は小さく、富栄養化し有機物に富む沿岸域での光化学反応に由来するものの寄与が大きい事を示している。一方冬期においても河口域での日照に由来するCOS濃度の上昇は認められたが、夏期の1/3〜1/4の量であった。又瀬戸内海同防灘における海面直上大気についても、日照の増加に伴うCOS濃度の増加が認められたが、測定は来年度も続けたい。一方広島湾内において海水中のCOSの濃度の深度分布を調べたが、下層から表層へとCOS量は増加しており、かつ大気に比較して海水中の量ははるかに大きい。このことは少なくとも富栄養化した海面は、COSのsourceであることを示していると考える。
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