研究課題/領域番号 |
03202246
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 神戸商科大学 |
研究代表者 |
河合 富佐子 神戸商科大学, 商経学部, 教授 (60118007)
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研究分担者 |
島田 良美 神戸商科大学, 商経学部, 助手 (80226216)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1991年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 合成高分子 / ポリエチレングリコ-ル(PEG) / 分解資化能 / PEG脱水素酵素 / ジ-ンライブラリ- / クロ-ニング / PCR反応 / DNAプロ-ブ |
研究概要 |
(1)大腸菌におけるPEG4000資化菌S.parapeglytica No.203のジ-ンライブラリ-の作成と活性発現:共生菌Eー1のジ-ンライブラリ-に代わって、本菌の全DNA(SalI消化断片)をコスミドベクタ-pVK102(mob^+)に挿入し、大腸菌S17ー1に形質導入させて、新たなジ-ンライブラリ-とした。本菌はプラスミドを所有せず外来DNAを分解しないので、将来PEG^-宿主として使える可能性が高く、PEG^-変異株を既に取得している。しかし、PEG資化能を指標とするクロ-ン検索では活性発現は認められなかった。 (2)PEG脱水素酵素のアミノ酸配列の決定とプロ-ブの作成:(1)で述べたようにPEG生育によるクロ-ン検索が難しいので、PEG脱水素酵素を既知の方法で精製し、リシルエンドペプチダ-ゼおよびV8プロテア-ゼを用いた消化物についてHPLCによるペプチドマッピングを行った。得られたペプチドのうち、前者の消化物から6断片、後者の消化物から2断片のN末端アミノ酸配列を決定した。これらのアミノ酸配列と既知のE.Coliのグルコ-ス脱水素酵素のPQQ結合部位のアミノ酸配列から塩基配列を推定し、それぞれプライマ-オリゴヌクレオチドを合成した。これらを用いて本菌株の全DNAを鋳型としたPCR反応を行った結果、PQQ結合部位から下流側約300bpの断片が増幅された。本酵素タンパク質のMWは約60、000なので、構造遺伝子にして約1.5kbpと換算され、上流には約1kbpが存在しているものと思われる。今後はこれをプロ-ブとしてクロ-ン検索を行う。また、全DNAの制限酵素消化物からサザンハイブリダイゼ-ションで、PCR産物を下流側に含む遺伝子断片を求めてクロ-ニングを行う。 (3)pVK102およびpMFY31の接合伝達:pVK102およびpMFY31が大腸菌からS.parapeglyticaへ接合伝達され得ることを確認した。従って、今後(2)でクロ-ン検索ができた場合、大腸菌から目的遺伝子をPEG^-S.parapeglyticaへ接合伝達して活性発現の有無や発現必須領域の決定を行うことも可能である。 (4)PEG脱水素酵素に対する抗体の作成:精製したPEG脱水素酵素を4回にわけて、ウサギに静注し、血清中の抗体をOucheterlony法およびイムノブロッティングで確認した。この血清はコロニ-ハイブリダイゼ-ションによるクロ-ン検索や、クロ-ニング産物の同定に用いられる。
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