研究課題/領域番号 |
03202247
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 芝浦工業大学 |
研究代表者 |
小坂 宏 芝浦工業大学, 工学部, 講師 (80052877)
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研究分担者 |
三浦 昌生 芝浦工業大学, システム工学部, 助教授 (50173985)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1991年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 高密度 / 環境悪化 / 建詰り / エネルギ-消費 / 環境評価 / 環境容量 |
研究概要 |
1.東京における気候とエネルギ-の消費動向及び土地利用との関係;東京都区部におけるガス販売量と平均気温との間には高い相関関係が認められ、ガス消費量は年々増加してはいるが、各年の消費量は気温との関係が密接である。内訳では家庭用が過半を占めている。東京都23区別の都市ガス消費量(平成1年)は世田谷・太田・新宿区で高く、荒川・墨田・葛飾区では低いが、過去10年間の伸び率は江戸川・足立・板橋・北・葛飾区が30%以上で中央・台東区は10%以下で、区部の外周部で消費量及び伸び率が高く、都心周辺部の下町地域では両者共低い。物的環境からみると、高容積で棟数密度の低い都心区及び低容積で棟数密度の低い郊外区に挟まれた都心周辺区が、容積・棟数密度共に高く敷地内の空地も少ない。台東・豊島区は近年棟数密度・容積率が高くなり建詰まりが顕著である。2.ケ-ス・スタディ地区の土地・建物利用の変化とエネルギ-消費動向;豊島区の中で人口密度が高く、集合住宅床面積が最大で、近年建物更新の動きが活発な池袋2丁目と、これに隣接し低層建築物が密集している池袋1丁目をとりあげた。放熱原単位(*)を用いて人工熱排出量を試算すると過去5年間に約90%の増加となっている。*;尾島俊雄氏による 3.アンケ-ト調査結果;環境評価では建物の高さ・周囲の眺望・隣棟間隔等がマイナス評価され、高層階居住者でも日当り・風通しが悪いとした回答があった。近年エアコンを設置する例が多く、70%が夏の夜間も冷房を使用している。西及び南側の部屋でも日中に照明を必要し、今後設備機器・室内照明の使用が増加するとの回答が45%あった。居住者は建詰まりを実感しており、エネルギ-消費が今後増加する傾向が読取れる。4.まとめ;エネルギ-消費量の大半を占める住宅でのエネルギ-消費コントロ-ルが課題である。市街地の建詰まりが進行すると、エネルギ-消費は飛躍的に伸びると考えられる。今後は、街区単位の敷地・建物規模と空地・棟数密度等物的環境の限界について検討を加えたい。
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