研究分担者 |
野村 正勝 大阪大学, 工学部, 教授 (10029184)
加部 利明 東京農工大学, 工学部, 教授 (50092482)
原 孝夫 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (10017999)
渡部 良久 京都大学, 工学部, 教授 (70025956)
藤元 薫 東京大学, 工学部, 助教授 (30011026)
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研究概要 |
1.石炭中のCーC,CーN結合の切断には,Ni/Al_2O_3とNi/SiO_2が高い活性を有していること,Sの添加により,CーCの切断と水素化の起こる割合を制御出来ることを見出した。電子受容体をド-プした石炭のESRスペクトルの線型の変化から,石炭構造中の非共有結合の寄与が明らかになった。酸化セレン処理した石炭の液化反応が加速されることを見出した。 2.亜瀝青炭を高温の水素で処理して得たチャ-に鉄を担持した触媒は,残油の分解に於てコ-クをほとんど生成すず,飽和分に富んだ分解油を与えた。 3.新しく開発したFe(CO)_5/硫黄系を触媒前駆体として用い,石炭の液化を検討した。その結果,水素ガスを用いた場合を上回る液化収率を実現した。この結果は,最も廉価な水素源である合成ガスー水系を水素源とする液化に道を開くものである。 4.石炭系塩基性油中に含まれる多環芳香族化合物を,ルテニウム触媒の存在下に酸化し,転換効率80%以上の高収率で種々のピリジンーoージカルボン酸類へ改質することができた。 5.軽油深度脱硫について検討した。ジベンゾチオフェンの水素化脱硫反応に高活性を示すMo(CO)_6ーNEt_3ーEtSH/Al_2O_3系触媒に,Co_2(CO)_8を添加した系が高い活性を示した。併せて脱硫反応速度の解析を行った。 6.共処理反応において高転化率を達成するための重質油の要件として,水素シャトリング能や粘度の重要性を明らかにした。また,共処理反応に対する高性能触媒として,クラッキング能の高いNiCl_2ーLiClーKClを石炭に含浸担持させ,さらに,水素化能の高いNiMo/Al_2O_3を共存させると,ガス発生が押さえられ,各々を単独で使用した時よりも一層高い軽質油収率が得られることを明らかにした。
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