研究課題/領域番号 |
03203219
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
阿部 正紀 東京工業大学, 工学部, 教授 (70016624)
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研究分担者 |
伊藤 友幸 東京工業大学, 工学部, 助手 (40203153)
五味 学 東京工業大学, 工学部, 助教授 (80126276)
玉浦 裕 東京工業大学, 理学部, 助教授 (00108185)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1991年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 熱電能 / めっき / 微粒子分散膜 / けい酸 |
研究概要 |
(1)膜の作製条件の検討 光照射フェライトメッキ法を用い,焼結アルミナ(20x20X1.1cm^3)基板上に膜を作製した。Siを供給するにはケイ酸ナトリウムを用い、Feイオンの供給方法としてFeCl_2の水溶液を用いた方法(加水分解法)とFe^<3+>イオンとロッシェル塩とのキ-レ-ト水溶液を用いた方法について検討した。作製した膜は、H_2中でアニ-ル(800℃、1hr)した。 加水分解法で作製した膜は膜中にかなり大きな空孔が存在することが明かとなったが、連続膜を得る条件を確立するまでには至っていない。ロッシェル塩を用いた方法によれば加水分解法で作製した膜で見られたような大きな空孔はなく連続膜を作成できた。この膜は、X線回折およびFTーIRの測定によりSiO_2中にFeの微粒子が分散していることが明らかにされ、膜堆積速度がFeイオンの濃度に依存することが示された。また、膜形成機構はSiOHと金属塩との置換反応的な反応あるいはSiOHの脱水縮合反応が寄与し、この反応は熱処理により促進されると考えている。今後膜中に分散しているFe微粒子の粒径を小さくするための条件を確立したい。 (2)作製した膜の電気伝導率およびゼ-ベック係数 加水分解法で作製した膜の電気伝導率はアニ-ルしても大変小さく、ゼ-ベック係数の測定はできなかった。これは、膜中に多数存在する空孔のためと考えている。一方、ロッシェル塩を用いて作製した膜の電気伝導率は〜10^<-2>(S/cm)であった。また、膜中のFeの濃度が高いほど伝導率は低くなる傾向があったが、この機構については検討中である。ゼ-ベック係数は膜の組成により異なるが〜100〜250μV/Kであり、焼結体のFeSi_2と同程度の値が得られた。今後、本研究の目標であるアモルファスFeSi_2と同等の熱電能を持つ膜の作製条件を確立したい。
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