研究課題/領域番号 |
03203253
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工芸大学 |
研究代表者 |
青木 彪 東京工芸大学, 工学部, 教授 (10023186)
|
研究分担者 |
飯塚 昌之 東京工芸大学, 工学部, 教授 (80024280)
西川 泰央 東京工芸大学, 工学部, 助手 (90228172)
|
研究期間 (年度) |
1991
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1991年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
|
キーワード | アモルファス半導体 / ゲルマニウム / ECRプラズマCVD / 水素ラジカル照射 / 水素エッチング / 光電感度 / フォトルミネッセンス / 太陽電池 |
研究概要 |
本年度は太陽光スペクトラムの長波長帯に感度のある、最も狭いバンドギャップである水素化アモルファス・ゲルマニウム(a‐Ge:H)の高品質成膜法について研究した。考案したヘリカル・アンテナ励起ECRプラズマCVD反応炉でゲルマン・ガスを分解し、一方、エヴァンソン型キャビティによりマイクロ波で水素ラジカルを発生させ、これを反応炉内の基板近くに注入した。成膜表面に照射させる水素ラジカル量を変化させて、以下に述べるように高光電感度のa‐Ge:H膜を得るための最適条件を求めた。 (1)水素ラジカルの注入がECR反応炉内のプラズマに全く影響を及ぼさないことを静電analyserで確認し、水素ラジカル量と水素イオン量の独立した制御を可能にした。またゲルマン流量の増加は、イオン・エネルギ-分布を低エネルギ-側に移動させ、照射イオン量と電子温度の抵下をさせた。 (2)ゲルマン流量が少ない場合、a‐Ge:H成長表面の水素ラジカル照射量にたいして、光電感度(20倍at AMI100)やフォトルミネッセンス(c‐Geの1.6倍at77K)の最適値が存在し、そのとき膜の緻密さを表すUrbach tail energyも25mevと著しく小さかった。しかし、水素ラジカル照射量をさらに増加すると膜質は劣化した。 (3)最適条件ではGeH_2結合と成膜速度が最低であることから、膜の高品質化は水素ラジカルによる水素エッチングが働いていることが分かった。 (4)ゲルマン流量が多いと水素ラジカル照射による膜質改善は顕著でなくなり、最適条件も見られなかった。(1)の高ゲルマン流量でイオン照射が低下することから、a‐Ge:Hの高品質成膜には適度のイオン照射が不可欠であることが結論された。
|