研究課題/領域番号 |
03204004
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
吉川 明彦 千葉大学, 工学部, 教授 (20016603)
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研究分担者 |
荒井 滋久 東京工業大学, 工学部, 助教授 (30151137)
小林 洋志 鳥取大学, 工学部, 教授 (40029450)
吉田 博 東北大学, 理学部, 助手 (30133929)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
1991年度: 15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
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キーワード | ワイドギャップIIーVI族半導体 / 青色発光素子 / 物質設計 / 補償機構 / エレクトロゥミネッセンス / (IIaーVIb) / (IIbーVIb)多層薄膜 / 量子細線レ-ザ / 量子箱 |
研究概要 |
化合物半導体の新機能性の発現のための物質設計,物性制御に関して以下のような研究成果が得られた. 1.経験的パラメ-タを一切含まない第1原理からの分子動力学法による電子状態計算に基づいて、新しい二つの補償効果(Type A and B Compensation)を見いだした。Type Aでは格子間位置に於けるドナ-の原子移動障壁は0.2eVでありLiドナは室温でも移動しドナからアクセプタへの電荷移動によってアクセプタを不活性化する。Type BではLi原子がZn置換位置からはずれて格子間位置に留まりドナ準位を形成し、イオン化しアクセプタに電荷移動することによりアクセプタを不活性化する。これにより、安定で大きい伝導度を持つp型ZnSe作製のための浅い不純物のド-パントの候補を理論的手法により特定することができた。(吉田) 2.Arイオンレ-ザを用いた光MOVPEでNH_3による窒素添加p型ZnSeの成長を検討したところ、従来より低温で多量のアクセプタを添加することに成功した。またこの時レ-ザ光の偏光方向と基板の面方位の関係が窒素の添加効率に大きな影響を与えることを見いだした。一方、ワイドギャップの混晶系としてZnCdSのMOVPE成長を検討し、混晶組成比の制御及び沃素添加による低抵抗膜の作製に功成した。この時成比が0.5付近でキャリアの補償中心が急激に増加することを示した。(吉川) 3.(SrS/ZnS)多層薄膜を作製するため、まず、ホットウォ-ルエピタキシ-法を用いてSrS,ZnS薄膜の成長条件を調べた。蒸発源にSr金属(550℃)とS粉末(120℃)を用いて基板温度400℃でガラス基板上にSrS薄膜が成長することが分かった。同様にしてZnS薄膜も得られる。(SrS:Ce/ZnS)多層薄膜エレクトロルミネッセンス(EL)素子を作製し、従来のSrS:Ce薄膜ELより優れた特性を得た。(小林) 4.InP基板上の格子整合系(GaInAs/InP5層多重量子箱構造を世界で初めて試作し、その電界屈折率変化スペクトルペクトルを測定した。また、量子細線レ-ザ作製に於ける再成長プロセスの改善を行い、GaInAs/InP3層量子細線レ-ザの室温連続発振動作を得ることに成功した。(荒井)
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