研究課題/領域番号 |
03204010
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
赤池 敏宏 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (30101207)
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研究分担者 |
関口 清俊 大阪府立母子保健総合医療センター研究所, 病因病態部, 部長 (50187845)
野一色 泰晴 横浜市立大学, 医学部, 講師 (60033263)
出月 康夫 東京大学, 医学部, 教授 (60081717)
中村 敏一 九州大学, 理学部, 教授 (00049397)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
1991年度: 15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
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キーワード | ハイブリッド人工臓器 / 人工肝臓 / 人工血管 / 細胞外マトリックス / 肝再生 / 細胞接着 / 肝細胞増殖因子 / アシアロ糖タンパク質 |
研究概要 |
本研究では、材料設計に基づく細胞ー基質間相互作用ならびに細胞ー細胞間相互作用の制御により、生体外での組織・器官形成を制御し、ハイブリッド人工臓器(肝臓,血管等)への応用をめざそうとするものである。赤池らは、細胞ー基質(細胞外マトリックス)間相互作用の制御に比重を置き、アシアロ糖タンパク質のモデル合成高分子上での肝細胞の増殖性制御と多層集合体形成の制御に合功したのみならず、非実質細胞の添加やその培養液のみの添加により多層集合体の1ヵ月以上の生存性や、肝特異的機能発現の促進に成功して、ハイブリッド肝臓実現の見通しを高めた。中村らは、細胞ー細胞間相互作用や、肝細胞増殖因子やその阻害因子とレセプタ-間の相互作用に比重を置いて、肝細胞の増殖性の制御機構、すなわち肝再生現象の相当部分の解明に成功しつつある。 肝細胞の置かれている環境において液性因子(各種ホルモン、増殖因子等)と不溶性因子(細胞外マトリックス)の二大要素の立場から、それぞれのグル-プが肝細胞の特異機能発現と増殖性、形態発現と高次構築の制御機構、あるいは肝再生機構に迫る研究は特筆すべき成果である。 一方、人工血管の生体内での治癒過程すなわち組織再構築過程を飛躍的に促進する上で、野一色の考案した血管組織小片シ-ズ法はハイブリッド人工血管のコンセプトと、組織再構築のねらいを結合させたものであり、世界中にインパクトを与えている。出月らは、従来型のハイブリッド人工血管の設計論の立場に立ちながらイヌの血管内皮細胞を予め生体外で超微細繊維製人工血管上で培養した後イヌに埋入し4ヶ月もの長期開存の成績を出すことに成功した。 関口らは、基底膜の接着タンパク質ラミニンの細胞認識配列の一つであるYIGSR配列をカセット変異法を用いてブドウ球菌の産生するプロテインAに移植し、その細胞接着活性を再構成することに成功した。
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