研究課題/領域番号 |
03204022
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
桜井 靖久 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (20010027)
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研究分担者 |
井街 宏 東京大学, 医学部, 助教授 (10010076)
林 正男 お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (60110516)
林 利彦 東京大学, 教養学部, 教授 (60090528)
田中 渥夫 京都大学, 工学部, 教授 (80026088)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
22,900千円 (直接経費: 22,900千円)
1991年度: 22,900千円 (直接経費: 22,900千円)
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キーワード | ペルオキシソ-ム / 人工オルガネラ / 抗血栓性材料 / コラ-ゲン / ビトロネクチン / 細胞外マトリックス / ミクロ相分離構造 / CA^<++>細胞内流入 |
研究概要 |
(1)田中は、非糖質の炭素源にて培養した酵母に発現するペルオキシソ-ム(POS)内の多段階共役複合酵素系の特異的集積化機能を分子レベルで解明し、人工オルガネラ構築のための基礎を得ようと試みた。まず、POS局在酵素の代表としてイソクエン酸リア-ゼを大量に発現させる系を確立し、その系を酵母内に導入してPOSを発達させることに成功した。その結果、局在酵素の集積化機能は分子内のアミノ酸配列そのものの中にあり、かつ、POSの発達と酵素分子の発現が調和していることがオルガネラ機能発揮に必要であることが判明した。(2)林利彦は、細胞外マトリックス(ECM)の細胞機能調節作用をコラ-ゲン(Col)により検討し、Colゲルが培養線維芽細胞の形態、アクチンフィラメントの配列、細胞増殖調節、細胞遊走刺激などに関係することを見出し、また、血管基底膜結合性Colの新種を発見・解析した。(3)林正男は、大量精製に成功したビトロネクチン(VN)の細胞接着性たんぱくとしての分子機能を解析し、生物種による差異と特性を明らかにし、VNと細胞毒物質、抗がん剤などの複合体を創製して細胞へ効果的作用を与える分子設計を検討した。(4)井街は長期間生体内で血液と触れた人工心臓材料表面への血漿たんぱく吸着の状態を免疫学的標識法などを用いて検討し、抗血栓性材料へのたんぱく吸着の要因を解析した。 (5)桜井は、人工材料による接触血小板活性化のメカニズムを、細胞内Ca^<+2>の動態を手がかりとして解析し、疎水性表面および親水性表面による作用の違いを明確にした。また、ミクロドメイン構造をもつ材料による血小板活性化抑制について検討し、理想的な抗血栓性材料表面の分子設計の指針を得た。以上生物系と合成系ECMの細胞機能制御と機能構築について、学際的・集学的な研究成果が得られた。
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