研究課題/領域番号 |
03205008
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
潟岡 教行 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (90194761)
|
研究分担者 |
藤森 啓安 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (60005866)
増本 健 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (20005854)
|
研究期間 (年度) |
1991
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1991年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | ナノ複合膜 / ナノクリスタル / スパッタリング / 過冷却 / アモルフアス / 超伝導 / スピン・バルブ効果 / 電気的性質 |
研究概要 |
非平衡機能物質に対して、種々の物質をナノオ-ダ-で分散・複合化を行うことにより単純な複合則では説明出来ないような新しい物性の発現の可能性を探ると同時に新電気・磁気複合材料としての可能性を探っている。 具体的にはナノ複合物質として、金属超伝導体の伝型例としてPb系複合膜を取り上げ、種々の物質との複合化を図り、その特異な微細構造と物性、特に電気的性質、超伝導特性との関係、予融解、過冷却について系統的に調べた。以下に結果を列挙すると、ナノ複相膜の組織は組成の変化により塊状組織から不均一組織への変化が認められた。電気伝導度は、祝合細胞モデルで半定量的に説明できることが判明した。複相膜の電気抵抗の温度変化は組合によるTCRの符号及び値に大きな変化が認められた。Pb組成の減少により超伝導臨界磁場H_<C2>が大きく増加した。これはPb量の減少に従い分散粒子が微細化し、電子の拡散能が急激に低下することによりコ-ヒレント長さが原子間距離程度まで減少したことによる。臨界電流密度はゼロ外部磁場で10^5〜10^9A/m^2程度の値を示した。特に(SiO_2)_<29>Pb_<71>で4.2K、2.5Tの条件下で臨界電流密度2x10^7A/m^2の大きな値を示した。また、分散粒子の微細化により融点の大きな低下が生ずる。例えば、平均分散粒子径が5nmの(SiO_2)_<36>Pb_<64>は約60Kの融点の低下が認められた。また、同じく分散粒子の微細化に起因する不均一核生成速度の遅れにより非常に大きな過冷却現象も見いだされた。例えば上記系では約105Kという大きな過冷却度が見いだされた。 また、人工結晶層を用いた金属人工格子におけるスピン・バルブ効果による磁気抵抗を観測した。また、新たに巨大磁気抵抗の得られる合金系についても探査した。
|