研究課題/領域番号 |
03205032
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
松永 是 東京農工大学, 工学部, 教授 (10134834)
|
研究分担者 |
中村 徳幸 東京農工大学, 工学部, 助手 (20198229)
早出 広司 東京農工大学, 工学部, 講師 (10187883)
|
研究期間 (年度) |
1990 – 1991
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1991年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | 抗体 / 磁性細菌粒子 / アレルゲン / 蛍光色素 / イムノグロブリンE |
研究概要 |
本年度の研究では蛍光色素で標識したIgE抗体固定化磁性細菌粒子を調整し、アレルゲン認識能の確認、この粒子を利用したアレルゲン検出システケの作成について検討した。まず、磁性細菌より分離した粒子へのIgE抗体の固定化について検討した。これまで抗体の固定化にはグルタルアルデヒドを架橋剤として用いてきたが、架橋剤同士で重合してしまうために、非特異的な磁性細菌粒子の凝集が確認された。粒子の分散性の低下は感度に影響を与えるものと考えられるため、新たな架橋剤として、2価架橋剤であるNースクシンイミジルー3ー(2ービリジルジチオ)プロピオネ-ト(SPDP)を用いて抗体の固定化を行った。次に、蛍光色素であるフルオレセインイソチオシアネ-ト(FITC)を用いて、この抗体固定化磁性細菌粒子を標識し測定に用いた。モデルアレルゲンとしてジニトロフェニル化した牛血清アルブミン(DNPーBSA)を用い、調整した抗体固定化磁性細菌粒子と抗原抗体反応を行わせた。反応時に外部から磁場を与え、磁性細菌粒子の凝集を促進させた。この反応後、FITCに由来する蛍光強度を分光蛍光光度計で測定することによりアレルゲンの濃度を求めた。アレルゲンであるDMPーBSAと15分反応させた後、ゼラチンーベロナ-ル緩衝液に分散させると、蛍光強度は徐々に減少していくことが示された。これに対しマウスIgGや牛血清アルブミンのみの場合においては蛍光強度の減少は見られず、非常に選択性に優れることが示された。さらに、アレルゲンであるDNPーBSAの濃度に対する蛍光強度について調べた。この結果、DNPーBSAの濃度の増加とともに蛍光強度の減少が観察された。アレルゲン濃度が0のときに得られる蛍光強度を100%とした場合の相対蛍光強度とDNPーBSA濃度には相関関係が得られ、0.5〜20pg/mlの'度の間においては直線関係が成り立ち、この相対蛍光強度から非常に高感度なアレルゲンの検出が可能なことが示された。
|