研究概要 |
(1)フッ化物イオン高伝導機能をもつ重金属フッ化物のガラスの創製・機能・構造 フッ化物イオン高伝導性の42.5MF・52.5ZrF_4・5.0LaF_3(M:Li,Na,K,Rb,Cs)ガラスとxLIF・(95.0ーx)ZrF_4・5.OLaF_3ガラスについて、ZrのF配位状態とそのZrF_n多面体の連続状態をZrーEXAFSと分子動力学シミュレ-ションにより解析を行った。そして、アリカリ金属種によるフルオロジルコン酸の骨格構造の変化を明らかにし、フッ化物イオン伝導への影響やフッ化物ガラスの機能向上のための組成設計について指針を得た。 (2)フッ化物イオン超イオン伝導機能をもつ重金属フッ化物結晶の創製・機能・構造 フッ化物イオン超イオン伝導性結晶PbSnF_4への1価、3価あるいは4価の金属フッ化物の固溶反応を調べ、PbSnF_4関連構造をもつフッ化物イオン超伝導性化合物の創製を試み、そのフッ化物イオン電導度を評価した。そして、一部の固溶体について粉末X線リ-トベルド法による結晶構造の解析を進め、フッ化物イオン伝導と結晶構造との関係を明らかにした。一方、PbSnF_4結晶について高分解能TOF粉末中性子回析により相転移とリ-トベルド法による結晶構造解析を進めた。 (3)〔赤外→可視〕光変換機能をもつ重金属フッ化物ガラスの創製・機能・構造 Er^<3+>による〔赤外→可視〕変換蛍光(アップコンバ-ジョン)の高効率機能材を開発することを目的として、21・5MF・21.5MF・21.5LiF・52.5ZrF_4・5.0ErF_3(M:アルカリ金属)組成と5M'F_2・25BaF_2・65ZrF_4・5ErF_3(M':アルカリ土類金属)組成のガラスを作製し、800nm光励起によるEr^<3+>の〔赤外→可視〕変換特性やEr→Eu置換ガラスの蛍光特性を測定し、アルカリフッ化物種およびアルカリ土類フッ化物種の依存性を明らかにした。
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