研究課題/領域番号 |
03205093
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
八百 隆文 広島大学, 工学部, 教授 (60230182)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | IIーVI族化合物半導体 / 歪超格子 / 光物性 / 分子線エピタキシ- |
研究概要 |
超格子物性とその構造の相関を明らかにする目的で、ZnSe/ZnS単一量子井戸構造、CdSe/ZnSe単一量子井戸構造を分子線エピタキシ-法と原子層エピタキシ-法により作製し、そのフォトルミネッセンス特性を測定した。歪を考慮に入れたバンド構造の解析から、これらのヘテロ接合系はともにタイプIのバンドオフセットを持つこと、またそれぞれのヘテロ接合系におけるバンドオフセットの値を得た。特に注目すべきことは、(1)それぞれの量子井戸構造で、ZnSe1分子層、CdSe1分子層からの発光が観測され、良質の量子井戸構造が形成されていることが確認されたこと、(2)PLピ-ク半値巾の量子井戸層厚依存性からCdSe /ZnSe量子井戸構造ではコヒ-レントな井戸層構造が形成されているのに対し、ZnSe/ZnS系では界面での凹凸に起因する面内方向での励起子閉じ込め揺らぎによるPLピ-ク半値巾の増大が1〜2分子層量子井戸では顕著になること、(3)立方晶CdSeが形成されること、である。またZnSeへのP型アクセプタ不純物としてLiをとりあげ、Liド-ピング時のRHEEDの強度変化を利用した原子層ド-ピング法を開発し、Liの拡散を抑えるとともに、Li活性化の限界濃度([Li]〜10^<17>cm^<-3>)を[Li]〜5×10^<17>cm^<-3>に増加することに成功した。さらに、[Li]〜10^<20>cm^<-3>に高濃度にLiをド-ピングしたZnSeをイオン散乱法により分析し、このような高濃度領域では、LiがZn格子位置、格子間位置のみならずSe格子位置あるいは変化した格子位置を占めていることを明らかにした。
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