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魚類主要組織適合性抗原遺伝子の探索と分析

研究課題

研究課題/領域番号 03206209
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関(財)東京都臨床医学総合研究所

研究代表者

酒泉 満  東京都臨床医学総合研究所, 実験動物研究部門, 研究員 (40175360)

研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1991年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
キーワードメダカ / MHC / 雑種クロ-ン / 非還元性卵
研究概要

華南に分布するハイナンメダカ(0.curvinotus)は形態学的、遺伝学的証拠からメダカに最も近縁であると考えられるため、メダカの新しい実験系統の素材として有望である。
F1雑種雌を正常雄と交配すると少数ながら継続して産卵し、その卵は受精して正常に発生した。一方、F1雄は正常雌を産卵に導いたがその卵は発生しなかった。光学顕微鏡と電子顕微鏡との観察から卵母細胞の多くは第一減数分裂の途中で成長が止まりごく少数が成熟した卵になること、精子形成は一見正常に進むが巨大で異常な精子しか作られないことが明らかになった。
一方、成魚まで正常に発生した個体の遺伝子型は全ての遺伝子座でヘテロであることから、赤血球のDNAを定量したところ、全ての個体が3倍体であることが分かった。染色体の解析からも3倍体を確忍した。この結果は一見正常に成熟した卵は実際には正常な減数分裂を経ず、2nの卵が形成されたことを示している。
以上の結果は、メダカ亜種間での交配では正常な妊性と遺伝子の分離がみられるのに対し、メダカとハイナンメダカの雑種ではいかなる組合せでも雄の不妊と雌での非還元型の卵形成が起こることを示している。この非還元型の卵からは、各種の精子の受精によっていろいろなゲノムの組合せの異物3媒体を作ることが可能であるのに加え、UV処理した精子を用いた雌性発生処理により精子核の関与しない発生を開始させ母親と遺伝的に区別できない多数の個体が得られた。
母親と子どもあるいは子どもどうしの相互移植実験により、免疫学的にもこれらの個体は区別できないことが明らかになった。これはMHCが全く同一の雑種型の2倍性クロ-ンを作ることに成功したことを示している。
メダカとハイナンメダカのF!雑種雌が産む非還元型の卵からは、低3倍性の個体が生ずること、F1を戻し交雑してできる異質3倍体雌からは還元型の卵が得られ受精によって高2倍体の胚が得られることが明らかになった。これらの現象の遺伝子マッピングへの応用を検討中である。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Sakaizumi,M.,Shimizu,Y.,Hamaguchi,S.: "Electrophoretic studies of meiotic segregation in inter and intraーspecific hydrids among East Asian species of the genus Oryzias." J.Exp.Zool.

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] Hamaguchi,S.,Sakaizumi,M.: "Sexually differentiated Mechanisms of sterility in interspecific hybrids between Oryzias latipes and O.curvinotus." J.Exp.Zool.

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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