研究課題/領域番号 |
03208104
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
原口 庄輔 筑波大学, 現代語現代文化学系, 教授 (50101316)
|
研究分担者 |
寺尾 康 常葉学園短期大学, 英文科, 講師 (70197789)
窪薗 晴夫 南山大学, 外国語学部, 助教授 (80153328)
田端 敏幸 静岡大学, 教養部, 助教授 (00135237)
村田 忠男 九州工業大学, 工学部, 助教授 (80071653)
大竹 孝司 獨協大学, 外国語学部, 助教授 (50203815)
|
研究期間 (年度) |
1991
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1991年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | モ-ラ / 音節 / 日本語 / 音節構造 |
研究概要 |
(1)促音と撥音と長音は、iやuと同等の「心理的強さ」を持つことを証明し、三種のモ-ラ音が独立の音節を形成せず、核となる母音の右辺のみに生ずる日本語の音節構造を提案し、促音、撥音を含む重子音に関する言語普遍的仮説を提案した。(2)日本語の音節構造は、[CV]を基本形とし、それ以外の「長い」音節は中核となる[CV]に対してCないしVスロットが補部として従属するバ-構造であることを示した。(3)鼻音モ-ラの実験と同じmonitoring taskによる実験と長母音を含む音節がどこで分節できるかを問う実験を行い、前者からは、音節とモ-ラのいずれが知覚上の単位かは明らかではないが、後者からは、モ-ラよりも音節が知覚分節単位であることを示唆する結果が得られた。(4)英語と日本語の歌謡曲について、「音符」が付与される単位が音節であるかモ-ラであるかを分析し、英語では「音節」が、日本語では「モ-ラ」が長さの単位であることを統計的に示し、特殊モ-ラ間に自立度の差異があることも明らかにした。(5)日本語の東京方言のモ-ラが果たしている役割が、時間制御、音韻的長さ、音声産出、音声知覚の分節単位に大別できることを示し、/CVVC/という3モ-ラからなるデザイン・チェ-ンなどの外来語については2音節として機能していることを示した。(6)日本語の言い誤りのデ-タベ-ス構築に向けて具体的な段階に入り、言い誤り資料の分析から、誤りによって動く要素の主役は分節音であり、分節音を固定するための枠の役割をモ-ラが果たしていることを明らかにした。(7)日本語の言葉遊びや言い誤りのデ-タに基づき、モ-ラと音節の対応関係を適切に捉えるには、2つの平面からなる3次元表示を導入すべきことを示した。(8)東京方言のアクセントと英語の強勢の付与に関して類似関係が見られることを明らかにし、英語でもモ-ラという概念を用いていることなどが示された。
|