研究課題/領域番号 |
03209201
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
本郷 哲郎 東京大学, 医学部(医), 助手 (90199563)
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研究分担者 |
吉永 淳 国立環境研究所, 化学環境部, 研究員 (70222396)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1991年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 炭素・窒素安定同位体比 / 食性分析 / 狩猟採集民 / 毛髪 |
研究概要 |
オセアニア地域で狩猟採集・焼畑農耕を生業とする人々(パプアニュ-ギニア、ギデラ族)の毛髪および彼らが食物として摂取している動植物の炭素・窒素安定同位体比から食性分析を行い、その結果とギデラ族について実際に行われた食物摂取調査結果とを比較した。摂取調査は4つの村で行われたが、昨年度までは予備的に1村についてのみ比較を行った。本年度は残りの3村も加えるとともに、より詳細な比較検討を行った。 具体的には、食物摂取調査の結果から各食物アイテムの摂取重量、栄養素分析の結果から各アイテムのタンパク質含量、本研究の結果から各アイテムの炭素・窒素安定同位体比(デルタ値)、の三つのデ-タを用い、ギデラ族の成人男子が1人1日当りに摂取するタンパク質全体のデルタ値を算出した。この値から彼らの毛髪デルタ値を推定した。この推定値と実測値とがどの程度一致するかを検討した。 その結果、両値の差は村により、炭素でー2.5〜+0.3、窒素でー2.6〜ー0.7パ-ミル(推定値ー実測値)であることが判明した。同位体を用いた食性分析の妥当性を検討する立場からこの差を評価する場合、(1)食物摂取調査の結果が、ギデラの人々の長期にわたる食性を代表していること、(2)食物・毛髪のデルタ値の実測値が、それぞれの代表値であること、(3)食物ー毛髪の間の同位体分別係数が報告値と同じであること、の3つを前提とすると、今回観察された推定値と実測値の差は必ずしも小さくない。例えば窒素のデルタ値の差がー2.6パ-ミルであった内陸の村でこの差を埋めるためには、草食動物、芋類といった、調査で把握されたものだけでなく、この村では通常とることができず、したがって調査でも把握されていない魚を、総タンパク質摂取量の30%分もとっているとしなければならない。むしろ上に挙げた前提(1)〜(3)について検討していかねばならない。
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