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高温超伝導体トンネル形ジョセフソン素子の作製

研究課題

研究課題/領域番号 03210104
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

岡部 洋一  東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (50011169)

研究分担者 中山 明芳  神奈川大学, 工学部, 助教授 (90183524)
北川 学  東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (30110711)
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
12,500千円 (直接経費: 12,500千円)
1991年度: 12,500千円 (直接経費: 12,500千円)
キーワード高温超伝導体 / トンネル型ジョセフソン素子 / YBCO / ラマン分光 / PrBCO / MgO / バッファ層 / 界面
研究概要

金属系の超伝導エレクトロニクスの歴史から明らかなように,高性能のエレクトロニクスの実現には,トンネル型ジョセフソン素子が不可欠である.しかしながら高温超伝導体につしてはいまだに良いトンネル素子が得られていない.昨年度までの研究で,YBCOの上にMgO,STO,YOなどの絶縁体を配置すると,島状構造になり易いことが判明した.さらに本年度にかけて,これらの絶縁体がYBCOに対し,ストレスのような大きな影響を与えていることが示された.具体的には可視光が絶縁層は透過するがYBCOは透過しないことを利用し,ラマン分光法により絶縁層とYBCOの界面の状態を調べた.その結果,超伝導を破壊するに足る程の大きなストレスに対応するラマンシフトが観測されたものである.
そこでこうした界面問題を解決するために,両層の間にバッファ層を挿入することを提案した.バッファ層は両材質に対しぬれ性が良く,島状とならないこと,近接効果等により十分な超伝導電子密度が確保できることが必要条件となる.この条件を満たすものとして我々はPrBCOを採用した.積層成長実験の結果,PrBCOはYBCOに対し,極めて平担に成長し,またその上にMgOを成長したところ非常に安定な平担面が得られ,バッファ層として構造的には十分な材料であることが示された.その上にさらにPrBCO,YBCOと5層の成長を行なっても,平担性,最上部のYBCOの超伝導性とも優れたものが得られ,素子化の目途を得ることができた.さらに本年購入のマスクアライナ-,スピナ-等,微細加工用の装置を用い,具体的なジョセフソン素子構造を作る基礎実験にも成功することができた.今後,トンネル型の素子構造を構成し,本法の有効性を検証する予定である.

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] G.Matsubara,T.Matusi and Y.Okabe: "Non-destructive characterization of insulator/Y-Ba-Cu-O interface by laser Raman scattering spectroscopy" Extended Abstracts of The 3rd FED Workshop on Temperature Superconduction Electron Devices. 100-101 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] Yoichi Okabe: "Towards real HTS-tunnel junctions(invited)" Proc.of IC-SQUID'91. (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] A.Nakagawa,M.Sugiura and Y.Okabe: "Substrate bias and pressure effect on formation of YBaCuO thin films rf magnetron sputtering system" Jpn.J.Appl.Phys.Vol.30 No.6A. L993-996 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] G.Matsubara and Y.Okabe: "Observation of interface stress in barrier/Y-Ba-Cu-O structure by laser Raman scattering spectroscopy" Extended Abstracts of ISEC91(International Superconductive Electronics Conference). (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] G.Matsubara Y.Okabe: "Obserbation of interface stress in barrier YBCO structure by laser Raman scattering spectrocscopy" Jpn.J.Appl.Phys.Vol.30 No.10B. L1794-L1797 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] H.Kimura,M.Miyazaki,K.Tsuda and Y.Okabe: "Characteristics of Josephson Junction using the cracks of YBCO thin films" ISS'91(International Superconductivity Conf.). (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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