研究課題/領域番号 |
03211204
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
滝田 宏樹 筑波大学, 物質工学系, 教授 (00011213)
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研究分担者 |
黒田 眞司 筑波大学, 物質工学系, 講師 (40221949)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1991年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 酸化物高温超伝導体 / ク-パ-対破壊効果 / ホ-ル濃度変化 / Pr置換効果 / ホ-ル係数 / 固溶体単結晶 / Y_<1-x>Pr_xBa_2Cu_3O_<7-δ> / Pr_<1-x>Ca_xBa_2Cu_3O_<7-δ> |
研究概要 |
90k級の超伝導体であるYBa_2Cu_3O_<7-δ>のYサイトをPrで置換した固溶体系Pr_xY_<1-x>Ba_2Cu_3O_<7-δ>ではPrの添加量の増加と共にT_cが低下することは良く知られている。このPr特有の超伝導抑制効果の起源については、これまでにも多くの報告がなされているが、十分な理解が得られていない。Prの超伝導抑制効果の起源として、CuO_2面上のホ-ル濃度の減少及び、Pr特有のク-パ-対破壊効果の存在が議論されてきた。この2つの効果を分離するためには、従来のような123組成の固溶体系Pr_xLn_<1-x>Ba_2Cu_3O_<7-δ>(Ln=Y及び多くの希土類元素)のデ-タのみでは不十分である。そこで本研究では(Pr_xNd_<1-x>)(Ba_<2-y>Nd_y)Cu_3O_<7-δ>及びPr_xCa_<1-x>Ba_2Cu_3O_<7-δ>の系に注目し、Prの置換量及びホ-ル濃度を独立に制御できる固溶体を用いて超伝導とPrの置換量及びホ-ル濃度に注目し実験を行った。その結果、Prの量が異なりホ-ル濃度がほぼその温度依存性も含めて等しい試料の作製に初めて成功し、これらの試料はホ-ル濃度が等しいにもかかわらずPrの量が多いものは超伝導を示さず、Prの量が少ないものは超伝導を示した。この事によりPrにはホ-ル濃度を減少させることにより超伝導を抑制する効果に加え、先に述べた2つめのPr特有の超伝導抑制効果(ク-パ-対破壊効果)があることが明らかになった。また本研究ではホ-ル濃度とPrの量という2つのパラメ-タに対して、超伝導一非超伝導の境界を明かにし、Prによるク-パ-対破壊効果の大きさを調べた。その結果、Prの量が少ないとき(単位胞中約0.3以下)には、ク-パ-対破壊効果はほとんどなく、Prの量がそれより多くなると初めてこの効果が発現することが明らかになった。本研究ではまた、ク-パ-対破壊効果の更に詳しい研究のためには、固溶体系Pr_xY_<1-x>Ba_2Cu_3O_<7-δ>の単結晶作製が重要であると考え、フラックス法による単結晶作製を行い、x=0.5に近い単結晶を得るのに成功した。
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