研究課題/領域番号 |
03211208
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉田 豊信 東京大学, 工学部, 教授 (00111477)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | プラズマ・フラッシュ蒸発法 / 原料供給機 / 成膜温度制御 / 高酸素雰囲気 / 双晶 |
研究概要 |
[1.熱プラズマナノプロセスの開発] 高Jcの酸化物超伝導膜の実用化プロセス開発を目標に、超伝導特性の制御の必要とされる数℃オ-ダ-の成膜温度制御及び原料粉体の超微量定常供給を達成し、その結果得られた膜のTc、配向性、結晶定数などの基板温度依存性、堆積速度依存性を調べた。 1.基板温度依存性 基板温度を600℃から700℃まで10℃程度で変化させ堆積を行った結果、MgO(100)基板上ではa軸配向→c軸配向し、SrTiO_3(100)基板上ではすべてC軸配向しTcは690℃で堆積した膜の値が最も高かった。 2.堆積速度依存性 特殊な原料供給機を開発し、凝集性の非常に強いYBCO原料粉体を数mg/min程度でプラズマ中に供給できた。その結果、基板温度が690℃で堆積速度が0.04μm/min〜0.1μm/minまで変化することでMgO(100)基板上ではa軸配向→c軸配向し、SrTiO_3(100)基板上ではすべてc軸配向した。この結果は、基板と超伝導膜との結晶格子の整合性に起因していると考えられるが、MgOなどのように比較的整合性の悪い基板でも堆積初期段階に低速で堆積し、c軸配向の膜を数層形成し、その後堆積速度を速くすることで、一般に高Jcを示すとされるc軸配向の膜を高速堆積することが可能なことを示していると考えられる。 [2.新物質の開発及び組織の制御] 本プロセスは200Torrという高酸素雰囲気でのプロセスであり、新しい物質の開発等が期待できる。今回その一例として斜方晶を直接合成することにより双晶のないYBa_2Cu_3O_<7-x>膜を得ることに成功した。
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