研究課題/領域番号 |
03213206
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐久間 健人 東京大学, 工学部, 教授 (50005500)
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研究分担者 |
菊池 則文 三菱マテリアル(株)中央研究所, 室長
吉澤 友一 東京大学, 工学部, 助手 (00200973)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1991年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | アルミナ / ジルコニア / Al_2O_3ーZrO_2 / 超塑性 / 結晶粒成長 |
研究概要 |
今年度得られた成果は以下のように要約される。 (1)Al_2O_3および正方晶ジルコニア多結晶(TZP)について、高温変形中の微細結晶粒組織の安定性を調べた。その結果、いずれの材料においても変形中に結晶粒成長が促進されることが分った。しかし、その絶対量はAl_2O_3とTZPでは全く異なっており、Al_2O_3は多くの超塑性金属のそれよりも大きな変形誘起結晶粒成長が生じること、一方TZPのそれは超塑性金属よりも1桁以上小さいことが明らかとなった。 (2)Al_2O_3ーZrO_2について。高温での焼結によって得られる結晶粒径分布を解析した。Al_2O_3に富む側ではAl_2O_3粒とZrO_2粒の寸法は異なっており、不均一な結晶粒径分布が得られた。Al_2O_3粒とZrO_2粒の寸法の比は加熱時間によってあまり変化せず、ZrO_2の体積比によって変わることが明らかとなった。この結果は、Al_2O_3の結晶粒成長がZrO_2粒子によってピン止めされていることを示唆するものであった。一方、ZrO_2(2.5Y)に富む側ではZrO_2粒とAl_2O_3粒の寸法の違いは見られなかった。これは、ZrO_2(2.5Y)の結晶粒成長が遅く、Al_2O_3によるピン止め作用が仂いていないためであると考えられた。 (3)Al_2O_3‐ZrO_2の高温変形応力は、ZrO_2量〜2wt%で著しく高いピ-ク値をとることを見出した。この結果は、高温変形時における粒界すべりの容易さが結晶粒界の種類によって異なっていると考えることによって説明しうるものであった。
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