研究課題/領域番号 |
03215101
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡崎 廉治 東京大学, 理学部, 教授 (70011567)
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研究分担者 |
山本 明夫 早稲田大学, 理工学部, 教授 (30016711)
中村 晃 大阪大学, 理学部, 教授 (80029404)
吉良 満夫 東北大学, 理学部, 助教授 (40004452)
生越 久靖 京都大学, 工学部, 教授 (90026188)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
25,800千円 (直接経費: 25,800千円)
1991年度: 25,800千円 (直接経費: 25,800千円)
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キーワード | 複合系 / 典型金属 / 遷移金属 / 立体保護 / 高配位ケイ素 / ポルフィン / 重合反応 |
研究概要 |
本研究では、典型および遷移金属元素を含む複合系につき、反応論的側面からの研究を行った。オルト位にCH(SiMe_3)_2をもつベンゼン誘導体を立体保護基とし、14族(ケイ素、ゲルマニウム、スズ)とカルコゲン元素(硫黄、セレン)との間に二重結合をもつ化合物の合成を行い、複合系構成要素として極めて重要な、従来にない高い安定性をもつケトンの重ヘテロ原子類縁体が得られた。それらのジエン、クムレン類との新たな反応が開発され、それにより各種新型化合物が得られた。ポルフィリンの上下面にシクロデキストリンを結合したシクロデキストリンサンドイッチポルフィリンを増感剤とするリノ-ル酸の一重項酸素酸化反応においてヒドロパ-オキシド化反応が位置および立体特異的に進行することが見出され、シクロデキストリンの結合様式による反応性の変化が検討された。ケイ素ルイス酸中心と求核試剤からなる複合系について研究し、Ar_2SiF_3アニオンがテトラシアノエチレンと電荷移動錯体を形成すること、テトラアリ-ルボラ-トを対アニオンとすると3価シリルカチオン(シリセニウムイオン)がエ-テル、アセトニトル、ケトンなどと錯形成し安定化することが示された。かさ高いフェノラ-ト配位子をもつ5族(ニオブなど)および6族(タングステンなど)金属錯体を合成し、グリニャ-ル試剤、トリアルキルアルミニウムなどの各種の金属アルキルと組合せて複合系を調製した。これらは置換アセチレン類の重合反応において、高い触媒活性と高い選択性をあわせもつ新型重合触媒となることがわかった。酢酸アリル、炭酸アリルなどのギ酸による還元反応はパラジウム触媒存在下温和な条件で進行するが、その反応中間体として、いくつかのπーアリルパラジウム錯体を単離し、構造を明らかにした。これらの錯体の構造が生成するオレフィンの構造に及ぼす効果が明らかにされた。
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