研究課題/領域番号 |
03217106
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 高エネルギー物理学研究所 |
研究代表者 |
松下 正 高エネルギー物理学研究所, 放射光実験施設, 教授 (40092332)
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研究分担者 |
武居 文彦 東京大学, 物性研究所, 教授 (60005981)
藤田 順治 核融合科学研究所, 教授 (50023700)
安藤 正海 高エネルギー物理学研究所, 放射光実験施設, 教授 (30013501)
藤井 保彦 筑波大学, 物質工学系, 教授 (00013524)
菊田 惺志 東京大学, 工学部, 教授 (00010934)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
37,400千円 (直接経費: 37,400千円)
1991年度: 37,400千円 (直接経費: 37,400千円)
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キーワード | 耐熱X線光学素子 / 核共鳴ブラッグ散乱 / ミリエレクトロンルボルト結晶分光 / X線偏光解析 / 多価イオン蓄積 |
研究概要 |
結晶X線光学の研究グル-プの研究はこの3年間に大きく進展した。これは(1)種々の目的に応じた結晶の精密加工法を利用する道を確立したこと、(2)良質の結晶の育成法を確立したこと、(3)精度の高い結晶評価技術を用いることができたこと、(4)これらの共通基盤技術について、十分な情報交換と協力を行うことができたこと、などによるところが大きい。 個別の研究テ-マについては次のような内容の進展があった。 (1)耐熱X線光学素子。 数値計算法により熱負荷をうけたときのモノクロメ-タ-の性能を予知する手法を開発し、実験と良い一致を示すことができた。(2)核共鳴散乱を用いた超高分解能X線分光法の開発。良質の^<57>Fe_2O_3結晶において、核共鳴ブラッグ散乱を起こし、14.4keVで10^<-7>eVのエネルギ-幅を持つ単色X線を約14000CPSの強度で得られるようになった。外国の同程度の実験とくらべて2桁強い信号を得ることができた。(3)背面反射を用いたmeV分光法の開発。シリコン完全結晶の高次背面反射((777),2θ=179゚)を用いてエネルギ-分解能ΔE/E_i〜10^<-7>(E_i=13.84keV)のX線非強性散乱用結晶分光素子を開発し、実験室のX線源を用いその性能を確認することができた。(4)X線偏光解析法の開発。45゚に直線偏光したX線を入射光としたとき、試料によりX線共鳴散乱されたのちのX線の偏光状態を測定する方法の開発を行った。これを用いて磁性体の試料におけるスピン分解型の非占有準位の状態密度が測定できる可能性を示した。(5)放射光励起による多価イオンの生成・蓄積と分光的研究。 希ガス内殻の電離エネルギ-に合わせた放射光により多価イオンを効率的に生成し、イオントラップ法により生成イオンを蓄積し、蓄積されるイオンの量と寿命を向上させることを主眼に実験を行い、成果を得た。
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