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超薄膜形成過程の走査型トンネル顕微鏡による研究

研究課題

研究課題/領域番号 03217202
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東北大学

研究代表者

仁科 雄一郎  東北大学, 金属材料研究所, 教授 (90005851)

研究分担者 黒田 規敬  東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (40005963)
粕谷 厚生  東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (10005986)
西谷 龍介  東北大学, 金属材料研究所, 助手 (50167566)
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1991年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワードSTM / 薄膜 / 走査型トンネル顕微鏡 / X線光学素子 / マイクロクラスタ- / 微粒子 / 薄膜形成
研究概要

表面粗さの小さくて均一な金属薄膜を作成するための最適な薄膜作成方法を確立するため、成長核密度、核及び微粒子のコアレッセンス、表面原子の拡散、基板と蒸着金属との相互作用など、薄膜形成の初期過程に関する解析を、走査型トンネル顕微鏡(Scanning Tunneling Microscope:STM)を用いて行った。膜成長過程は、基板と粒子の相互作用、粒子間の相互作用に依存するのみならず、基板に入射する粒子自身の性質にも大きく依存すると考えられるので、本研究では、以下の三種類の薄膜作成方法を用いた。第一は通常の真空熱蒸着法であり、第二はレ-ザ-照射による蒸発法である。第三の方法は、電気化学反応による電析である。真空熱蒸着による黒鉛上の金薄膜成長の過程の観察では次のことが明かとなった。最初ランダムに分布した直径約2nmの帽子状の成長核が形成され、そこを核として直径約5nm以上の球形の微粒子が成長する。その微粒子がコアレッセンスしながらアイランドを形成し、時間とともにそのアイランドが成長し膜が形成される。レ-ザ-蒸着では、成長核生成確率は熱蒸着に比べて約4桁程高いことが示された。レ-ザ-蒸発粒子からの発光を時間及び空間分解して測定した結果、レ-ザ-蒸発粒子は1eV以上のエネルギ-をもって放出されることがわかった。このことが高い蒸着確率を与えていると考えられる。電気化学反応による電析過程を良く制御された薄膜成長に応用することを目指し、電析過程を液体中でその場観察し、微粒子の成長及び微粒子間のコアレッセンスの時間変化を観察できた。本研究により、平坦な金属薄膜を作成するためには、二次元単層膜成長様式に近い条件を選択すること、即ち、基板と薄膜原子間相互作用がある程度強いこと、成長核の数密度が高いこと、成長粒子間のコアレッセンスが容易に起こることが重要であることが明らかになった。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Ryusuke Nishitani: "Dendritic aggregation of gold particles on graphite surface" J.Vac.Sci.Technol.B. 9. 806-809 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] Ryusuke Nishitani: "STM observation of Au fine‐particles on graphite" Z.Phys.D‐Atoms,Molecules and Clusters. 19. 333-335 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] Atsuo Kasuya: "Surface modification by regular arrangement of microclusters on the surface of graphite" Materials and Manufacturing Process. (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 西谷 龍介: "メソスコピック粒子吸着のSTM観察" 化学工業. 42. 925-930 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 西谷 龍介: "電極溶液界面および電解めっき過程のSTM観察" 表面技術. 5. (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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