研究課題/領域番号 |
03217205
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
中山 喜萬 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (20128771)
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研究分担者 |
脇田 和樹 大阪府立大学, 工学部, 助手 (80201151)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1991年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | X線導波路 / Si / Sn多層膜 / 熱CVD / X線全反射 / X線小角散乱 |
研究概要 |
本研究は、可とう性中空管の内壁に多層膜を形成するプロセスを確立し、多層膜構造の最適化を図り、X線導波路を作成、その特性について実験的、理論的に評価することを目的とする。これまで、熱応答性の優れた熱CVD装置を構成し、材料としてSiおよびSnを選び、これらの平板上への超薄膜作成条件を調べてきた。本年度は、多層膜構造とその作成プロセスの最適化、石英管内壁への多層膜作成技術の確立を計画し、次の結果を得た。 (1)SiとSnの積層膜によるX線(10.44AÅ)の全反射特性は、全反射領域における高い反射率(Siの特性)と大きな全反射臨界角(Snの特性)を同時に満足できることをシミュレ-ションにより明らかにした。 (2)Si_2H_6の熱分解によるSi薄膜堆積の活性化エネルギ-は2.33eVで、500℃以下で1Å/s程度の制御性が確保できた。Sn層との多層膜を構成したときのSi層は非晶質であった。 (3)Snの原料にSn(CH_3)_4を用いたが、その解離エネルギ-は2.6eVと高く、Snの堆積には600℃以上の温度を必要とした。ただし、Snは、初期に1〜2原子層程度のラミナ-成長をし、その後島状成長をすることが明らかになった。島状成長したSnは真球状の形状をしたβーSnである。 (4)SiとSnを5周期堆積した試料は、X線小角散乱の計測から周期構造を有することがわかった。シミュレ-ション結果との比較から、Si層は設計通り、Snの厚みは3Å、界面粗さ3Åであることがわかった。球状のSn粒子が堆積する条件でも多層膜が形成されていることが明かとなった。 (5)Snの数百Åの薄膜は得られないが、Si層とSi/Sn多層膜の積層を用いることにより殺波路の作成が可能との見通しを得た。
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