研究課題/領域番号 |
03219106
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
上田 重晴 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (90068453)
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研究分担者 |
鶴尾 隆 (財)癌研究会, 癌化学療法センター, 部長 (00012667)
竹内 富雄 (財)微生物化学研究会, 微生物化学研究所, 所長 (30163380)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
21,700千円 (直接経費: 21,700千円)
1991年度: 21,700千円 (直接経費: 21,700千円)
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キーワード | ヒト免疫不全ウイルス / 単クロ-ン抗体 / gag抗原 / 増殖抑制 / ポリエ-テル抗生物質 / Alborixin(アルボリキシン) / BenanomicinA(ベナノマイシンA) / carbovir(カルボヴィ-ル)誘導体(BCA) |
研究概要 |
エイズの発病予防剤、治療剤の開発・探索研究を行った。 1.非中和抗体によるHIVー1の増殖抑制(上田重晴) HIVー1キャリア-の血友病患者血清、新たに作成したHIVー1(JMHー1株)のp24に対する単クロ-ン抗体3種とpNL432の発現p17に対する単クロ-ン抗体7種(gag12〜29の認識抗体3種、同53〜87の認識抗体1種、同87〜115の認議抗体3種)をそれぞれ10%にJMHー1感染細胞の培養液中に添加し、1夜培養することによって、患者血清と抗p24単クロ-ン抗体2種、抗p17単クロ-ン抗体4種が培養液中のJMHー1の感染価を90%抑制できることを見出した。 2.抗HIV活性を有する抗生物質の発見(竹内富雄) 放線菌や細菌などの土壌微生物を培養し、その培養ろ液中に含まれる微生物二次代謝産物の抗HIV活性を測定した。2124株のうち19株に活性を見出し、MI198ーfF29株(Streptomyces sp.)の産生する活性物質が既知のポリエ-テル抗生物質Alborixinであることを同定した。この結果から、新規に発見したKijimicinにも優れた抗HIV活性を見出した。また、Benanomicin関連物質11種の抗HIV活性を検討し、低毒性と強い抗真菌作用からBenanomicin Aにエイズ治療剤として期待をかけうる結果を得た。また、天然有機化合物としては初めての構造、DーβーLysineと直鎖のアルドアミナ-ル構造をもつDーβーLysylmethanediamineが抗HIV活性を示したことから新しい研究領域が示唆される結果となった。 3.抗HIV活性を有する化学療法剤の検索(鶴尾隆) 簡便で感度の高いアッセイ系を開発し、スクリ-ニングを行った結果600種類以上の化合物の中からcarbovirの誘導体である9ー(cー4,tー5ーdihydroxyーmethylcyclopentー2ーenーrー1ーyl)ー9Hーadenine(BCA)に比較的強い抗HIV活性のあることを見出した。
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