• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

HIVーenv 遺伝子発現ヒト細胞株を用いたHIV感染致死機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 03219211
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関九州大学

研究代表者

古賀 泰裕  九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (60170221)

研究分担者 木村 元喜  九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (00031964)
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1991年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワードHIV / env遺伝子 / CD4 / 核膜孔
研究概要

エイズの直接の死因は種々の感染症に起因するがその原因はHIV感染によるCD4^+T細胞の著しい減少に基づく個体免疫機構の破綻による。我々はこれまでHIVーenv遺伝子発現細胞株を用いてHIVに感染した細胞の致死機序の解明に従事してきた。これまでに明らかになったのは、(1)envタンパクが細胞内でCD4分子との結合により複合体を形成することがHIVーenvによる細胞致死の原因となっていること。(2)電顕を用いた検索により、それらenvーCD4複合体は細胞内で凝集塊を形成して分布し核膜孔周囲に蓄積していることが明らかになった。核膜孔は細胞質と核との間の選択的物質輸送の通路であることから沈着したenvーCD4複合体により核膜孔を介した細胞内物質輸送が阻害され、このことがenvーCD4複合体による細胞致死の直接の原因となっていることが示唆された。本年度はこの細胞質・核間物質輸送阻害が、HIVーenvにより細胞障害を生じている細胞に実際に発生していることの証明を試みた。SVー40ラ-ジT抗原の核移行シグナルを持つ合成ペプチドを赤血球ゴ-スト法によりHIVーenv発現細胞株に細胞内注入したところまだ細胞障害の徴候がまったく現れていない極めて早期において核移行性合成ペプチドの核への輸送が阻害されていることが実証された。以上の実験結果よりHIV感染により細胞内に発現されたenvタンパクがCD4分子と結合して複合体を形成し、核膜孔周囲に蓄積することにより核膜孔物質輸送を阻害しその結果、細胞を死にいたらしめることが考えられた。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Y.Koga et al: "Disturbance of nuclear toransport of proteins in CD4^+ cells expressing gp160 of HIV" Journal of Virology. 65. 5609-5612 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] H.Yoshida et al: "The effect of p56^<lck>,a lymphocyte specific protein tyrosine kinase,on the syncytium formation induced by human immunodeficiency virus envelope glycopretein" International Immunology. 4. 233-242 (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] E.Lindstro^^¨m et al: "HIVー1 gene rev responsible of r accumulated heterodisperse RNAs seen in infected Tーcells" Virology.

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

URL: 

公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi