研究課題/領域番号 |
03220101
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大石 道夫 東京大学, 応用微生物研究所, 教授 (00126004)
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研究分担者 |
津田 正明 岡山大学, 薬学部, 助教授 (80132736)
山名 清隆 九州大学, 理学部, 教授 (20037162)
浅島 誠 横浜市立大学, 文理学部, 教授 (00090564)
近藤 寿人 名古屋大学, 理学部, 教授 (70127083)
岡田 益吉 筑波大学, 生物科学系, 教授 (60015534)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
43,300千円 (直接経費: 43,300千円)
1991年度: 43,300千円 (直接経費: 43,300千円)
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キーワード | 脱リン酸化 / ゲノムDNA / 生態細胞形成 / エンハンサ- / 中胚葉分化 / activin A / 背軸決定 / 細胞質性因子 |
研究概要 |
大石はマウス赤芽球性白血性細胞の分化におけるタンパク質の脱リン酸化の役割を検討し、分化初期において細胞内タンパク質のチロシン残基の脱リン酸化が広汎におこることを明らかにした。又、一次構造に変化のあるDNAのクロ-ニングについてすでに確立したIGCR法を改良し分化・発生時におけるゲノムの特定部位のrearrangementの可能性を追及した。岡田はショウジョウバエのミトコンドリアのゲノムに極細胞形成因子がコ-ドされている実験結果を得、この分子的実体を追及すると同時に極細胞はどこまで生殖細胞としての性質をもっているかについても検討した。浅島は中胚葉分化誘導物質であるアクチビンの作用機能を研究して来たがアクチビンに特異的に結合し、同活性を阻害する新しい物質(フォリスタチン)を発見した。一方、アクチビンは未受精卵にもすでに蛋白質として存在していることを明らかにし胚発生におけるプログラム進行のメカニズムに関して重要なヒントを提供した。山名はアフリカツメガエル16細胞胚背側細胞の細胞質は二次軸形成を誘導する活性をもつことをすでに発見したがこの活性は、細胞質に存在し、熱処理によって活性が失われることから蛋白質由来であると考えられた。濱田は初期発生におけるOct3遺伝子産物の転写因子としての役割について又Oct3蛋白質のDNA結合に必要な領域及び転写活性化に必要な領域を決定した。津田はマウス小脳顆粒細胞ニュ-ロンの初代培養系にNーmethylーDーaspartateを投与したところ、NMDAレセプタ-を介してTPAーresponsive及びcAMPーresponsive elementに対するDNA結合活性が特異的に上昇することを見出した。近藤はNーmycの活性が個体の成立には不可欠であるが、Eさ細胞としての形質や増殖には必ずしも必要でないことを明らかにした。一方δークリスタリン・エンハンサ-の水晶体特異性を規定する領域に結合し、エンハンサ-活性に不可欠な因子のcDNAをクロ-ニングした。高木は不活性X染色体を持つマウスECC株MC12に特異的なcDNAクロ-ンを得、マウス発生初期における発現をin situhybridization法により検討した。杉山はIg遺伝子のrecombinase signalの塩基配列に得異的なDNA binding proteinを(30ーkDa)を見出し、そのcDNAをクロ-ニングした。水野(重)はニワトリ胚の発生過程における性ステロイドホルモン合成に関与する遺伝子発現の時期および性差について解析を行い、コレステロ-ルからエストロゲンの生成に関与する遺伝子のクロ-ニングを進めた。水野(丈)はニワトリ胚背部及び脚部における上皮に特異的分化マ-カ-を認識するモノクロン抗体を得た。又、ニワトリ胚羊膜外胚葉が背部真皮又は脚部真皮と結合して埴養すると正常に同じ形質を速やかに発現することを見出した。
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