研究課題/領域番号 |
03224105
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
高木 宏 大阪市立大学, 医学部, 教授 (30163174)
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研究分担者 |
野村 靖幸 北海道大学, 医学部, 教授 (00034041)
東田 陽博 金沢大学, 医学部, 教授 (30093066)
田中 千賀子 神戸大学, 医学部, 教授 (20025571)
塩坂 貞夫 大阪大学, 医学部, 助教授 (90127233)
遠山 正彌 大阪大学, 医学部, 教授 (40028593)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
31,300千円 (直接経費: 31,300千円)
1991年度: 31,300千円 (直接経費: 31,300千円)
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キーワード | グルタミナ-ゼ / ス-パ-オキシドジスムタ-ゼ / ムスカリン性受容体 / GABA_A受容体 / プロテインキナ-ゼC / PGP9.5 / アルツハイマ-病モデル動物 / 老化促進モデルマウス |
研究概要 |
1)神経伝達物質の研究では、大脳皮質・錐体細胞の機能の指標としてグルタミナ-ゼが有用であり、その酵素活性および免疫活性は共に、13例のアルツハイマ-病(AD)症例で低下していることが明らかとなった。また、細胞内活性酸素のひとつであるマンガン・ス-パ-オキシドジスムタ-ゼ(MnーSOD)が、老人斑を構成するreactive astrocytesの少なくとも一部や顆粒空胞変性細胞に強く発現しており、ス-パ-オキシドと同組織変化との関連性が示唆された。2)受容体および細胞内代謝の研究では、ムスカリン(m)性Ach受容体遺伝子導入細胞で、受容体の各サブタイプによるシグナル伝達経路の差異を調べ、脳の短期記憶の機序を検討した結果、神経興奮性をモジュレ-トする受容体のうち、m3受容体が、もっともよくM電流を抑制することが明らかとなった。また、抗痴呆薬として可能性の高いm1受容体agonistと、逆に低いm2受容体agonist投与による比較で、脳内Achの放出が相反することが明らかとなった。しかし、m3受容体の刺激により、アミロイドβ蛋白前駆体(APP)mRNAの発現が誘導されたことから、AD治療薬として使用されるAch agonistが、条件によりAPPの産生を促し、アミロイド沈着をきたすことが示唆された。大脳皮質や海馬において、GABA_Aおよびグリシン受容体の各subunitのmRNAの発現様式が、非常に異なっていることが明らかとなったことから、AD脳での受容体の量的変化を解析する上でsubunitごとの検討が必要であることが示唆された。3)モデル動物の開発・改良・ADとの類似性の検討では、NGF・ジフテリアトキシン結合物によるモデル動物を用いて抗痴呆薬であるSMー10888を腹腔投与したところ、大脳皮質でAchの放出が増加した。老化促進モデルマウス(SAM)脳において加齢による各種受容体やCキナ-ゼの変化が検討された。
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