研究分担者 |
香川 貴志 京都教育大学, 教育学部, 講師 (70214252)
須原 芙士雄 立命館大学, 文学部, 教授 (90066689)
小長谷 一之 大阪府立大学, 総合科学部, 講師 (50225463)
藤井 正 大阪府立大学, 総合科学部, 講師 (20165335)
青木 伸好 京都大学, 教養部, 教授 (30067631)
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研究概要 |
1.山田は大縮尺地形図を世いて,昭和戦前期〜現代における大阪・京都・神戸の都市化の進展状況を明らかにすることを試みた。その結果,大阪・神戸における戦災の影響とその後の復興の地域別遅速,京阪神全体における主要工業業種の転換時期,阪神間・京阪間のコナ-ベ-ションの時期などに関して,若干の新知見を得た。 2.青木は異なるスケ-ル下での地域変化研究の方法について理論的検討を行ったが,なお研究継続中である。 3.小長谷は大阪市中心部の建造環境をとりあげ,昭和60年建築床面積調査における「建造物の建設年代別延べ床面積」デ-タを資料として,(1)大正以前,(2)戦前昭和期,(3)昭和2・30年代,(4)昭和40年代,(5)昭和50年代の5つについて,小長谷一之(1990)に示す方法で立体地図を作成した。 4.藤井は堺を中心に,近代以降の業務地区の土地利用および市街地拡大に関して,戦前の地価や土地区画整理をはじめとする資料収集を継続するとともに,昨年度に地図化した(藤井正,1991)堺とその周辺における市街地化に関して,ポリゴン型のデ-タベ-ス作成を試みた。 5.須原・香川・古賀は,前年度に行った京都西南郊における住宅地化の進展状況に関するデ-タベ-ス作成を,京都東南郊,さらに京阪奈地域へと拡大した。その結果,(1)住宅地の拡大における鉄道線の存否,およびその鉄道が国鉄か私鉄かという点の重要性,(2)駅からの徒歩圏内での住宅地化が飽和状態になると,バスや自転車・バイク利用圏が住宅地化するが,これにも沿線別に遅速(京阪間と阪奈間は早く,京奈間は遅い)があること,(3)昭和50年代〜60年代には,住宅地化の早かった地域では住宅地の増加が沈静化し,相対的に地価が低い地域(例えば京阪間の駅から遠い地域や京奈間など)で住宅地化が遅展したこと,などが明らかとなった。
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