研究課題/領域番号 |
03227213
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
寶月 拓三 熊本大学, 文学部, 講師 (90190181)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1991年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 1キロメッシュ / 日照時間 / 可照時間 / 日照率 |
研究概要 |
太陽と地球の天文学的な位置関係と地形の両者によってきまる可照時間を考慮しての日照時間の空間的な分布を把握することは、『原環境の復元』にとって、重要である。ここでは、国土数値情報と同じ1キロメッシュ単位で日本列島のほぼ全域を対象に、日照時間の月別平均値を算定し、デ-タ・ベ-スを構築することを目的とする。昨年度に1キロメッシュ毎の可照時間をまず求めた。この可照時間と気圧配置型を基礎に、雲による日射の遮断を考慮して日照時間を算定する。雲による効果は、雲分布の時間・空間的な変動ゆえに、地形効果のように理論式から導き出すことはできない。そこで雲の遮断効果を、わが国におけるもっとも空間精度の高いアメダスによる日照時間の観測値に基づいて、回帰的に求めた。なお、本研究では、雲分布は気圧配置と並行して、時間・空間的に変化し、類似の気圧配置の下では類似の雲分布が出現し、日照時間に及ぼす雲の遮断効果も類似であるとみなしている。まず可照時間と観測値から、地点別に同一気圧配置型ごとの日照率の平均値をもとめた。これらの各平均値に月別の気圧配置型出現率(吉野・甲斐、1974)ウェイトとして掛け合わせることにより、各観測地点での月別日照率を算出した。これら観測地点のあるメッシュでの月別日照率から、内挿により、全メッシュでの月別日照率を見積もった。そしてメッシュごとに、見積もった月別日照率と、昨年度に算定した可照時間を掛け合わせることにより、月別日照時間を算定した。ここでは1月と8月を例として、月別日照時間出現にみられる特徴を述べる。両月においては、どの可照時間帯でもその50%前後の時間帯での日照時間の頻度が最も高い。なお、1月には卓越する冬型気圧配置を反映して、かなり長い可照時間帯でも日照時間が極端に短くなるメッシュが、特定地域にクラスタ-状にみられることが確認できた。
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