研究課題/領域番号 |
03228108
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
湯本 昌 東京大学, 医学部(医), 助手 (90009978)
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研究分担者 |
小林 紘一 東京大学, 原子力研究総合センター, 助教授 (70108637)
山本 学 東京都立立川短期大学, 食物学部, 教授 (50114707)
木村 孝一 東京理科大学, 理工学部, 教授 (70001039)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1991年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
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キーワード | アルツハイマ-病 / アルミニウム / 酸性雨 / 地球環境問題 / オゾン層の破壊 / 地球温暖化 / 人体汚染 / 地球の環境破壊 |
研究概要 |
人間の健康や生存という視点から、文明のあり方を再検討し、21世紀を展望した新たな科学文明のパラダイムを提起する。このためには、現在の文明の矛盾を指摘し、その解決策を提示する事が必要である。 現代の科学技術文明の矛盾は「地球環境問題」として最も顕著に現れている。したがって、地球の環境破壊(地球温暖化、オゾン層の破壊、酸性雨)が人間の健康や生存に及ぼす影響について研究をすすめた。 地球温暖化およびオゾン層の破壊の健康に与える影響に関しては、単に我国のみを研究の対象とせず,グロ-バルな視点に立って考察した。 その結果、温暖化やオゾン層破壊による被害は、熱帯・亜熱帯の発展途上国の人々に集中するという結論を得た。この事は地球の環境破壊の責任が主として、温帯・寒帯に存在する先進工業国の側にあることを考慮すると、非常に重大な意味を持つと思われる。 酸性雨は、地殻からアルミニウムを溶け出させ、ヨ-ロッパや北米などで森林破壊や湖沼の魚の死滅を引き起こしている。さらに、酸性雨によって溶け出したアルミニウムが、飲料水や食物を通して、人体へ侵入する可能性が予測される。一方、アルツハイマ-病の病因が、アルミニウムであるとの学説が提起されている。 我々は、アルミニウムがアルツハイマ-病を起こす可能性について検討した。即ち、新しく開発した加速器質量分析法を用いて、アルミニウム( ^<26>A1)が実験動物の脳に、脳血液関門を通過して侵入する事、さらに、かなりの部分が、脳の細胞の核に取り込まれる事を確かめた。また、アルミニウムを投与された実験動物の脳の神経細胞が変性したり、死滅したりする所見を、鍍銀染色、電子顕微鏡等によって証明した。 これらの結果は、アルミニウムが、アルツハイマ-病の原因となる可能性を示している。
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